2つの中銀会合(19/9/13)

昨夜は来週のFOMCを前にトルコ中銀の金融政策決定会合、そして今週最大のヤマ場となるECB理事会の2つの中銀会合が行われました。

2つの中銀会合(19/9/13)

2つの中銀会合

昨夜は来週のFOMCを前にして本邦個人投資家には注目度の高いトルコ中銀の金融政策決定会合、そして今週最大のヤマ場となるECB理事会の2つの中銀会合が行われました。

まず20時にトルコ中銀の政策金利が発表されましたが、市場予想を上回る3.25%の利下げを実施し、16.50%としました。前回も24%から19.75%へと4.25%もの利下げを実施しましたので、2回連続のトータルで7.5%もの利下げを行ったこととなります。

トルコ中銀の前総裁はエルドアン大統領から更迭され、新総裁はエルドアン大統領の意に沿った金融政策を実施するのではないかとの思惑もありましたが、16%台の金利はなかなかインパクトがあり、発表直後は売りが先行したものの直後に反転急上昇を見せることとなりました。これは、ひとつはエルドアン大統領が直前に一桁の金利に言及したため、ひょっとすると中銀はとんでもないことをやらかさないだろうか、という通常の中銀では考えられないリスクがあり、事前に売りが出ていたことがあるようです。

そして、もうひとつは大幅利下げではあるものの、直近のインフレ率が15〜16%に落ちついてきているため、それよりは上の政策金利であり、段階的な利下げであるならば既定路線という冷静な見方をしたということです。目先は材料出尽くしということで、トルコリラ買いが殺到したということになるでしょう。

そして、その後ECB理事会の結果が公表されましたが、中銀当座を―0.5%とマイナス金利の深堀、さらに11月から月額200億ユーロでQE再開、今月から実施されるLTROの基準緩和、フォワードガイダンスの強化など、市場参加者が期待した包括的な緩和策が全て盛り込まれる結果となりました。

ここまでの緩和は意外感もありましたが、下手に出し惜しみするよりも今できることは全て行うという決意が市場には評価され、当面の追加緩和も無いであろうとの判断も重なって安値更新の直後に急反転の上昇を見ることとなりました。ただドラギ総裁の会見でも著しい下振れリスクの持続に言及したことから、買いが一巡するとまたユーロ売りに繋がる可能性は高いと見ています。

昨夜は短時間に2つの中銀の結果発表をきっかけとした材料出尽くし、となかなかダイナミックな欧州市場になったと思います。

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