NZ/円、短期は上値トライの動き。中期トレンドは“NZ弱気”変わらず。
今週はNZ独自の注目材料がない中で67円台後半から68円台半ばでの狭いレンジ内で揉み合い状態となっています。米中貿易摩擦の緩和期待やアメリカ経済が強い雇用市場や堅調な消費に支えられて景況感が悪化していないこと、金融市場、特に株式市場が安定的であるため為替相場も落ち着いた動きとなっていることから、足元では“リスクオン”の動きが強まっています。一方で、世界経済の先行きに不透明感が強いことから、ニュージーランド中銀は政策金利(オフィシャルキャッシュレート)を史上最低金利となる1.0%に据え置き、さらなる緩和の可能性も否定しておらず、NZドルは対米ドル、対円で上昇に転じたものの、大幅上昇にも繋がっていません。
チャートを見ると、日足は10/2に付けた66.94を直近安値として下値をゆっくりと切り上げる流れを維持しています。しかし、8/26の66.60と10/2の66.94で短期的な二番底を付けて上昇に転じたNZ/円ですが、中期トレンドが弱い状態にあり、NZ急伸にも繋がっていません。一方で下値も67.50-60、67.00-10に強い抵抗が出来ており、67円割れで終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は68.70-80、69.20-30、69.60-70に、下値抵抗は68.00-10、67.60-70、67.00-10にあります。21日移動平均線は67.83に位置しており、短期トレンドをサポート中ですが、120日、200日線は70.19と72.19に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は前週の小陰線を陽線で切り返しており、上値余地を探る動きに転じています。この間に67.80-68.00近辺にやや強い下値抵抗が出来ていることや、今週の下押しでもこの抵抗に跳ね返されており、短期的には67.80割れで終えない限り、下値余地が拡がり難くなっています。但し、この抵抗を下抜け、さらに67円割れで終えた場合は再び下値リスクが高くなります。今週の週足の上値抵抗は69.10-20、70.20-30に、下値抵抗は68.00-10、67.10-20にあります。31週、62週移動平均線は71.12と73.04に位置しており、中期トレンドは弱いままですが、70.50超えで越週した場合は下値リスクが軽減されます。
NZドル/円【週足】:(10/16現在31週移動平均線は71.12に、62週線は73.04にあり、これらを下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れに入っている)
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