トルコリラ円ショートコメント(19/10/14)

先週のトルコリラ円は、米中通商協議の行方が新興国通貨に与える影響、そして最大の懸念材料としてトルコによるシリアにおける軍事行動でしたが、

トルコリラ円ショートコメント(19/10/14)

トルコリラ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが、動き次第では一段の下げを想定する必要があり「18.50レベルをサポートに18.90レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が18.18レベル、高値が18.72レベルと想定以上にトルコリラ安の動きとなりました。

先週のトルコリラ円は、米中通商協議の行方が新興国通貨に与える影響、そして最大の懸念材料としてトルコによるシリアにおける軍事行動でしたが、懸念通りにトルコはシリア北部におけるクルド人組織に対する軍事行動を開始、それに対して米国はトルコに対する制裁を行うと発言しました。また米国国防総省によれば週末の軍事行動でシリアに駐留する米軍に対する砲撃が行われたと発表したことで、米国とトルコとの緊張が一段と高まっています。

米軍は現時点では計画通りシリアからの撤収を進めている最中で、その米軍に対しての砲撃は目標を誤ったという見方もありますが、先週時点では制裁を科すとの発言が今後具体的な制裁へと転じてくるとトルコリラは一段安の流れに向かう可能性が高いと考えざるを得ないでしょう。米国内ではトランプ大統領のトルコに対する寛大な態度に議会からは非難が高っているため、何らかの発表が出てくると見た方が自然です。おそらくタイミング的に今週のEUサミットではEUからの制裁を出てくると考えられます。

トルコにはインフレが落ち着いていい材料が出そうなところに急速に悪材料が出てきたのですが、テクニカルにも引き続きトルコリラ安を考えるべきチャートとなっています。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円ショートコメント

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

現在は先々週からの下降チャンネル(ピンクの平行線)の中での推移を続け、先週はいったん8月のフラッシュクラッシュ時の安値17.27と10月高値19.16との半値押しにあたる18.21レベルと下げ止まり、週末は米中通商協議での部分合意を好感して買い戻されて終わりましたが、今度はレジスタンスで止められる動きといった印象です。

こうなると引き続きこの下降チャンネルの中での下げを中心に、次のターゲットとして61.8%押しの17.99を視野に入れてくる展開が予想されます。今週もトルコリラ円は材料的にもテクニカルにも戻りは鈍く、17.90レベルをサポートに18.50レベルをレジスタンスと18円の大台トライをする流れを見ておきます。

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