ユーロドル高値圏で方向感失う
11日の東京市場でユーロドルは1.10台前半で方向感なく推移。取引レンジは1.1005-23と限られ東京時間18:30現在は1.1020近辺で取引されています。
昨日は夕刻欧州勢による仕掛けとみられる動きでユーロドルは上値を抑えていた21日移動平均線や基準線を上抜けて、久々に1.10台を回復、一時1.1034の高値をつけています。その後発表された9/12のECB理事会議事要旨では、量的緩和の必要性をめぐり激しい対立があったこと、政策、フォワードガイダンス等様々な点においても意見の相違があったことが明らかとなり、任期切れ間近のドラギ総裁が量的緩和再開を押し切った様子が鮮明になりました。これで従来よりもECBの今後の追加的緩和策のハードルは高い、との認識が広がったこともユーロにとってはサポート材料となりました。
その後は夜半にかけ、米中交渉に関する楽観的な材料が出て、今度はドルが主要通貨に対して買われる流れとなりユーロドルも反落、一旦1.10近辺まで押し戻される局面もありました。しかし、東京時間の朝方に昨日ジョンソン首相と会談したスミス北アイルランド相が「離脱合意はなされるだろう」と述べたことなども支えとなりユーロドルはそのまま1.10を一度も割り込むことなく欧州時間を迎えています。
テクニカルにはユーロドルは6月末以降の比較的急なユーロ安トレンドの上限をブレイク、とりあえずは一目均衡表の「雲」の下限のある1.1054レベルまでの上値余地は広がった形です。もっともより緩やかな今年1月以降のユーロ安トレンドの中では未だ中心値にも達していない水準であり、また、米中貿易交渉、英国のEU離脱等目先に大きなイベントも控えていることから、短期的には方向感のつかみにくい状況が続きそうです。
序盤の欧州株価指数先物は、米中楽観ムードを背景とした世界的なリスク回避傾向の後退にほぼ全面高。
本日この後は21:30に米9月輸入物価指数、23:00にミシガン大消費者信頼感指数、そして明日未明3:45からトランプ大統領が中国の劉副首相と会談予定です。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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