ニュージーランドドル週報(2019年10月第1週)

NZ/円、短期は弱気。66.50割れの越週で一段の下落リスクが点灯。

ニュージーランドドル週報(2019年10月第1週)

NZ/円、短期は弱気。66.50割れの越週で一段の下落リスクが点灯。

9月25日にNZ中銀が政策金利(オフィシャルキャッシュレート)を1.0%に据え置くことを決定しました。それを受けて、NZドルはショートカバーの動きが強まって小反発に転じましたが、中銀は必要とあれば一段の利下げを実施する姿勢を示唆したことや、10月1日にオーストラリア中銀が利下げに踏み切り、また、一段の金融緩和の可能性にも言及したことから、NZドルは対ドル、対円で連れ安となり、上値の重い展開となっています。また、これまで世界経済の牽引役であったアメリカ経済に陰りが見え始めていることも、リスク回避的な動きが強まり易い状態にあります。

チャートを見ると、日足は9/12に付けた69.68を起点として上値を切り下げており、この間に9/20の陰線が68.17に位置する21日線を実体ベースでも下抜けて、短期トレンドは再び“NZ弱気”の流れに戻しています。66円台は中・長期的な下値抵抗の厚いポイントでもあることから、足元を固め直す動きに留まる可能性も高いものの、現状は週足、月足ともに形状が弱く、強い上昇エネルギーが感じられないことから、下値リスクにより警戒する必要があります。日足の上値抵抗は67.60-70、68.00-10に、下値抵抗は67.00-10、66.60-70にあります。66円割れで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日、120日、200日移動平均線は68.17、70.66、72.42に位置しており短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。短期トレンドは68.50超えで終えない限り変化しません。

一方直近の週足は小陽線で続落を食い止めていますが、上昇余力に欠けるものであることや、上値を切り下げる流れに変化が認められず、下値リスクがより高い形です。現状は4手前の陽線が66.60近辺の足元を支えた形となっており、下値抵抗として働く可能性を残していますが、66.50割れで越週した場合や、日足が66円割れで終えた場合は、週足、月足ともに形状がさらに悪化して一段の下落に繋がり易くなります。週足ベースで見た強い上値抵抗は68.00-10、68.50-60に、下値抵抗は67.00-10、66.50-70にあります。31週、62週移動平均線は71.60と73.22に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変化は認められません。

NZ/円、短期は弱気。66.50割れの越週で一段の下落リスクが点灯。

NZドル/円【週足】:(10/3現在31週移動平均線は71.60に、62週線は73.22にあり、これらを下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れに入っている)

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