ニュージーランド中銀の金融政策結果(9月25日開催分)
本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレートを従来の1.00%で据え置きを決定しました。エコノミスト予想通りとなっています。また、議事要旨内には、先々必要とあれば一段の緩和を行う旨記載されています。
以下はNZ中銀金融政策議事要旨です。
オフィシャルキャッシュレート(OCR)は1.0%のままである。金融政策委員会は8月金融政策要旨以降の新たな情報には、金融政策見通しに関して重要な変更を行う正当な理由が無かったことで合意した。
雇用は維持出来る最大の水準で推移しており、インフレは依然目標レンジ内にあるが、中間の2%よりは低いままである。
世界貿易やその他政治的緊張は高まり、世界経済の見通し低下を続けている。これらの要因がNZの商品かサービスへの需要を削いでいる。企業信頼感はNZでは依然低く、幾つかの部門では経営政策の不確実性や収益性低下を反映している。そして投資決定に影響を与えている。
世界的な長期金利は歴史的に低い水準のままである。これは将来の低いインフレ予想や成長を伴っている。その結果として、NZの金利は更に低くなると予想される。
今年のOCRの低下は家計や企業の借入金利を下げた。そしてNZドルを弱くした。
低金利と政府支出の増加は来年にかけて国内需要の引き上げを支えると予想される。家計支出や建設活動は低金利に支えられている。一方で、投資しようとする企業へのインセンティブは需要圧力の高まりで伸びるだろう。
OCRを低水準で維持することは、雇用を最大限に維持しながら、中銀目標の中央水準までインフレの高まりを確実にすべく必要である。経済を支えインフレや雇用目標を維持する上で、必要とあればより財政や金融の刺激策への余地が残っている。
(会合の概要報告は略)
(要旨は以上)
(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZドル米ドル相場は、金融政策発表前に0.6305〜10米ドル辺りで推移していましたが、予想通りの金利据え置きに0.6345〜50米ドルまで40ピップス程度、NZドルが買い戻されました。先々の緩和スタンスは変らないことでその後小幅安になっています。
相場は0.6260〜0.6460米ドルレンジのNZドル先安観の中で、目先の上値0.6350〜60米ドルの抵抗線が効いて、戻り高を試すNZドル買いに転換できないでいます。
一方で、シカゴのショートポジションが過去最大に近い中、ショート自体の積み上げが厳しく、NZドルの下落にはロングポジションの落とししか考え難くなっています。従いまして、0.6300〜10のサポートを切った場合に、レンジ下限の0.6260米ドルでどのように推移するか注目されます。
(9月25日13:30、1NZドル=0.6333米ドル)
次回のNZの金融政策は2019年11月13日(水曜日)に予定されています。
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