ランド円レポート月曜版(2016年5月16日)

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.10レベルをサポートに、7.40レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、

ランド円レポート月曜版(2016年5月16日)

ランド円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.10レベルをサポートに、7.40レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が7.03レベル、高値が7.31レベルと若干のランド安での推移となりましたが、ほぼ想定通りだったかと思います。

今週ですが、いきなり週初の早朝にランド円は下落して始まりましたが、これは金曜にドル円を除いてドル高となった動き(ドル円はクロス円の売りで上値が重たい)を受け、ドルランドでもドル高が進み4月高値を週末クローズで上抜けたこと、そしてクロス円が早朝に円高気味に推移したこと、こうした動きからランド円も水準を下げ安値が一時6.94レベルと7円の大台を割り込む動きを見せました。

特にランド単体の材料があったわけでは無いものの、先週同様に引き続き南アフリカの格付け引き下げ懸念がランド売りの材料とされやすい地合いは残っていると考えられます。また早朝の取引が薄い時間帯に7.0円を割り込む動きとなったことから、ストップオーダーも出てギャップダウンしてのスタートを切ったと考えられます。

その後、金曜安値まで戻したことで、短期的にはウップス(ギャップダウンして始まった場合に前日安値まで戻したら買い。同様にギャップアップして始まったら前日高値まで押したら売り。)のチャートパターンとなったことで本日のところは底割れは回避したと考えてよいでしょう。ただ、先に書いた通り、引き続き南アフリカについては来月の定期見直しでジャンク債扱いとなる可能性があるため、戻したところでは売りが出やすい流れは続くものと考えられます。

今週の材料ですが、18日にCPI、そして19日に政策金利の発表があります。金利は現状維持の予想ですが、18〜19日の南アフリカ関連イベントを過ぎて上がれないでいると、週末にはG7があり、こちらは本日の週報でも書いた通り、日本の口先介入も含めた円安誘導につながる行為に対して米国から牽制される恐れがあることは考えておく必要があります。となると、ドル円では円高バイアスがかかりやすいということになりますので、上述の通りランド円も戻したところは売りという流れになりやすいでしょう。

今週は日足チャートをご覧ください。

              ランド円日足

              ランド円日足

史上最安値を付けた1月11日の6.56を除けば、その後の安値はピンクのサポートラインに乗る形で安値を切り上げていたのですが、先週は何度かこのサポートラインをトライした結果、最終的にサポートを下回るチャートとなっています。

このパターンは、いわゆるコンティニュエイション(継続)パターンと考えられ、昨年から1月11日安値までの下げの後にウェッジ(くさび)状の調整局面を経て、現在は再び下げに向かうチャートにあると見ることが出来ます。既に6.56と4月高値7.78との61.8%
押しを達成し、現在は78.6%(61.8%の平方根)の水準にあたる6.83をターゲットにしていると考えられます。

この6.83はウェッジのサポートの起点となっている1月20日安値6.84レベルとも一致し、テクニカルにはターゲットとしやすい水準と言えるでしょう。いっぽう高値は金曜の高値圏7.25レベルが戻しの限界となりやすいと見ています。結論として、今週のランド円は6.85レベルをサポートに、7.25レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

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