パウエルFRB議長講演
(1)現在米国経済と7月緩和以降の状況についてのみ和訳
講演は
@ 1950〜1982のマクロ経済の不安定と大不況
A 1983年〜2009年の金融緩和から大不況
B 2010年から今日までの金融政策とニューノーマルの勃興
以上の3つの区分けで金融政策が辿った道を分析しています。これら内容の詳細については略させて頂きます。これをベースに現在の米国経済とそれを取り巻く世界の情勢について簡単に述べたものが以下になります。
(講演内容開始)
年初からの米国経済は引き続き好ましい状態が続いた。企業投資と製造業は弱くなったが、堅調な雇用の伸びと上昇している賃金が消費の拡大として働き、全般的に緩やかな伸びを下支えている。時間が経過し、我々はこの好ましい状況下で3つの重きをなす要因を検証してきた。それは、世界経済の鈍化、貿易政策の不確実性、そして抑えられたインフレである。世界経済は昨年央から悪化している。貿易政策の不確実性は世界鈍化の役割を演じ、米国の製造業や稼働率を弱めている。インフレは目標値2%以下で推移している。
委員会の参加者はこれらの進展状況や、それによる適切なFFレートへの道への見通しを下げさせているリスクを検証している。7月の利下げに沿って、機先を制した緩和の道のりで、これによりインフレや雇用を好ましいものにできると説明を行った。
現状の環境に目を向けると、我々は、米国経済の見通しや金融政策に対し密接に関わりあっているものを査定し、その進展を注意深く見守っている。7月会合以降3週間経過したが、中国の輸入に対する新たな関税の発表があった。
我々は更なる世界経済の鈍化の指標を見た。とりわけドイツと中国である。ハードBrexitの可能性の高まり、香港での緊張高まり、イタリア政権の混乱を含め地政学問題が多くなっている。金融市場はこの混乱に強く反応している。株式市場はボラタイルになり、長期国債は前回金融危機の水準まで急激に下がっている。米国経済は消費により全般的に良好で、雇用増加はまだ強い状況は保っているが、昨年のペースよりは下がっている。インフレは2%に近付く動きになっている。これらの進展に密接に関わり合っている査定状況に基づき、我々は拡大を支えるべく適切に行動するだろう。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
このジャクソンホール講演後に中国の対米関税賦課発言がでており、これを踏まえて、市場では一層の金融緩和や資産購入再開等の金融政策が9月会合以降でてくると予想しています。
(2)CMEのFEDwatchの変遷:僅か2日にして大きく変わっています。
(2019年8月21日現在)現在のFFレート2〜2.25%をベースにして:
FOMC開催 据え置き 25ベーシス利下げ 50ベーシス 75ベーシス
@ 9月18日 1.9% 98.1% 0% 0%
A 10月30日 0.6% 30.2% 69.2% 0%
B 12月11日 0.2% 11.4% 44.5% 43.9%
↓
(2019年8月23日現在)
@ 9月18日 0% 88.1% 11.9% 0%
A 10月30日 0% 23.1% 68.1% 8.8%
B 12月11日 0% 9.1% 40.8% 44.7%
更に100ベーシス下げが 5.3%に増えています。
ドル円相場は朝方のシドニー市場での104円台突入で、年始のシドニー市場の底値とダブルボトムを形成しており、短期的に大きなたくり線を作っていますので、今日105円未満で終わるか106円絡みで終わるかで今週の流れが大きく変わってきます。また月足では90ヶ月線(106円24銭)にスポットが下抜けで掛かり、これは2007年8月以来のことです。2013年5月にスポットが90ヶ月を上抜けで掛かっているので、丁度6年毎のサイクルになっています。
(2019年8月26日16:10、1ドル=105円71銭、1ユーロ=1.1135ドル)
(以上)
オーダー/ポジション状況
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