オーストラリア政策金利の予想(19/8/5)

2019年8月6日火曜日東京時間13時30分に公表予定です。

オーストラリア政策金利の予想(19/8/5)

オーストラリア政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)予想

明日13時30分に豪州中銀からキャッシュレート(政策金利)が発表されます。


豪州準備銀行(中銀)政策金利予想(8月5日15時00分現在)
現行1.00%→1.00%で据え置き予想 エコノミストのレンジなし


豪州中銀は、前回(7月)の会合で、6月に続く連続利下げを実施しました。今回は流石に据え置き予想で、しかもレンジはありません。
しかしながら相場は、7月25日にロウ中銀総裁が「必要であれば追加緩和策を講じる用意がある」と発言すると、25日以降は200ピップスの豪ドル売りになりました。19日には0.7080米ドル付近で高値を付けて、総裁発言まで100ピップス程度の持ち高調整売りになっており、合計300ピップス越える豪ドル下げとなっています。据え置き予想が確実との見方ですが、市場は緩和先取りをしている感じがします。

オーストラリア政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)予想

政策金利推移(2019年7月末までと8月予想値…赤い線右側)

上のチャートを見ると、今までに3回連続の利下げは起こったことがなく、下限は残り100ベーシスしかないので、ここからの利下げは慎重になっていくと思われます。

オーストラリア政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)予想 2枚目の画像

エコノミストの先々見通しは上表となっており、概ね緩和継続となっています。但し、次回利下げは11月との見方が多く、中銀総裁発言を裏付ける経済指標の鈍化数値が必要になりそうです。

尚、前回(7月2日開催の議事録要旨)の中銀要旨は下記になっています。
経済悪化に対する利下げと言うよりは先行き経済鈍化を回避する予防的な内容に見受けられます。

「本日の会合で、委員会は25ベーシスポイントの利下げをし、キャッシュレートを1.00%に決定した。これは6月会合での同じ下げに続くものである。今回の金融緩和は雇用の伸びを支え、インフレが中期目標に向かって首尾一貫していくとのより強い確信をもたらすことになろう。

(中略)

雇用の伸びは引き続き強い。労働参加率は過去最高水準にあり、求人率は高い。幾つかの地域では、熟練労働者の不足が報告されている。しかしながら、失業率は5.2%へと幾分上がり、最近の労働市場で、生産余力へ入り込んでいく状況はなかった。緩やかだが賃金の一段の伸びが予想され、これは今後の進展に対し歓迎すべきである。これらを合わせ、豪州経済が低い失業率・不完全雇用を下支えしていることを、労働市場の成果が示唆していると見られる。

インフレ圧力は経済全般を通して依然低いままである。しかしながらいずれ上昇し、原油価格の上げにより6月末期は上昇するだろう。現下のインフレシナリオの中央値は2020年に約2%、それ以降は幾分高い見込みである。

住宅市場の状況は、一部シドニーやメルボルンで価格が安定的となった一時的兆候はあるが、依然弱い。住宅貸し付けの伸びは最近安定してきた。投資家による借入需要は引き続き弱い。とりわけ中小企業にあてはまり、タイトなままである。不動産金利は歴史的に低い。信用度の高い借入者に対しては強い競争力がある。

キャッシュレートを下げた今日の決定は、経済の生産余力に対し一層入り込んでいくことを助けることになろう。失業率低下の進展を一層早め、インフレ目標に向かってより確かな進展を手助けすることになろう。委員会は労働市場の進展を注意深く見守り、経済の持続的成長を下支えし、インフレ目標を達成するために、必要とあれば金融政策を調整していく。」

次回金融政策発表は2019年9月3日(火曜日)に予定されています。
(8月5日16:00、1豪ドル=0.6771米ドル)

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