ユーロ下落 英保守党党首にボリス・ジョンソン前外相 24日に首相就任へ
注目された英保守党党首選では、決選投票の結果、大方の予想通りボリス・ジョンソン前外相がジェレミー・ハント外相をほぼ二倍の得票で破り、24日に次期首相が就任することに決まりました。
EU離脱強硬派として知られる同氏の勝利に2017年前半以来の安値圏で推移していた英ポンドは反発後下落して横這い推移。ユーロは結果発表後小幅反発後、ほぼ一方向で下落を続け、一時5/31以来となる1.1146の安値をつけています。
ボリス・ジョンソン氏は英国で最も人気のある政治家とされており、自由な言動と数々の失言、予測不能の行動で有名です。EU離脱に関しても当初はEUとの自由貿易を擁護する残留派でした。日本との関係ではロンドン市長時代に来日し、都内で行われた小学生とのタッチラグビーの親善試合中に本気になり、10歳の子供を反則のタックルで倒したことが記憶に新しいところです。外相在任中にも東京オリンピックの英国チームベース視察を兼ねて来日しています。
同氏が首相就任後、袋小路に陥ったEU離脱問題をどのように解決に導くのか、また合意なき離脱となった場合の経済的、政治的影響にどう対処するのかその手腕が注目されます。トランプ大統領とタイプは異なるものの、また新たな特異な個性を持った国家の指導者の登場に市場の不確実性も増しそうです。
昨晩の下落でユーロドルは、当面のサポートレンジであった1.1180-1.1200を下抜け、5/23の年初来安値1.1107を窺う動きとなっています。5/23のユーロ急落のトリガーはドイツの製造業PMIの悪化でした。そして、本日も夕刻にその仏、独、欧州圏の製造業PMI(7月)発表が予定されています。市場では明日のECB理事会での緩和スタンス強調への警戒感も強まっており、PMIが悪く出た場合には、年初来安値更新も考えられる状況となっています。
ユーロドル日足
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