ユーロドル 約1ヶ月半ぶりの高値に上昇後反落
4日東京市場でユーロドルは横這い後上昇。午前中は1.124台でじり高推移した後、夕刻欧州勢参入後に一段高となり、一時4/18以来の高値となる1.1277の高値をつけました。しかしその後はやや値を戻し東京時間19:00現在は1.1250をやや割り込む水準で取引されています。
米中貿易摩擦に加え金曜にはトランプ大統領がメキシコとの間で外交問題に絡めた制裁関税発動を示唆するなど貿易摩擦が地域的にも広がりを見せる中、米国を中心とする経済の先行きに対する懸念が広がり、リスク回避のセンチメントがなかなか払拭できない状況です。昨晩はISM製造業指数等の米指標も軒並み事前予想を下回り、米長期金利は未明に10年もの国債利回りが一時2.05%台に低下、ユーロドルはほぼ一方向でのドル売りとなりました。ユーロ自体にも特段の買い材料は無くむしろネガティブ要因が多い中で、ユーロドルはいずれ反落することもあるものと考えますが、このところ米景況感の悪化と長期金利低下が市場を支配した形となっています。
CME FEDWATCHでは現状年内利下げを97%の確率で織り込んでおり、わずか1ヶ月前はこれが50%以下の確率だったことから、連休明け以降急速に米金利の先安感が高まった様子がうかがえます。先週以来FRB関係者からも利下げの可能性がちらほら示唆されるようになっている中で、市場は本日シカゴで行われる米金融政策に関するディスカッションでのパウエル議長の発言に注目しています。
テクニカルにはユーロドルは昨日の上昇で一目均衡表の雲の中に入ったものの、1.1280の上限の手前で反落した形、昨日突き抜けた雲の下限1.1214がとりあえずのサポートとなりそうです。
序盤の欧州株価指数先物は、昨晩米市場で大きく下げたハイテク関連株が下げ止まったことからほぼ全面高。本日この後パウエル議長のディスカッションでの開会挨拶は22:55頃から、23:00には米4月の製造業受注。耐久財受注確報が発表されます。
ユーロドル日足
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