ドル円は下げ足早いがドルに続落懸念(6/4夕)

4日の東京市場は、ドルが小安い。前日のNYに続き108円割れし、そのまま欧米市場を迎えている。

ドル円は下げ足早いがドルに続落懸念(6/4夕)

<< 東京市場の動き >>

4日の東京市場は、ドルが小安い。前日のNYに続き108円割れし、そのまま欧米市場を迎えている。

ドル円は108.05円前後で寄り付いたものの、基本は小動き。実際、終日を通したレンジはわずか20ポイント強にとどまっている。しかし、そのなかでもドルの上値は重いだけでなく、下値リスクを感じる動き。前日記録した直近安値を下回る107.85円レベルまで一時軟化する局面も観測され、結局16時時点でも、そのままドル安値値圏で推移、欧米時間を迎えていた。
なお、ビットコインはいまだ値動きが荒い。早朝に推移していた8400ドル後半から、短時間で一気に7800ドル台へ。率にして8%もの急落をたどっていた。その後も、値動きは落ち着かず。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「米貿易問題」について。
米中に関し、米国務長官が「中国との交易条件は長期にわたり不平等だった」と指摘。また前日中国が発表した白書について米財務省とUSTRが「中国は通商協議の過程を誤って伝えている」などと反論、依然として双方のやり合いが続いていた。そうしたなか、米墨についてはメキシコ経済相「米関税は米50州すべてに影響」、日米は茂木再生相「10-11日に米で実務者協議」−−などという発言が聞かれ、それぞれ思惑をよんでいた。
そのほか単発モノとして、「ドイツ社会民主党、連立政権にとどまると言明」、北メディア「『謹慎』観測の金委員長妹も健在を確認」、「米国務長官、イランに真剣対話を要求」、「豪中銀、政策金利を25BP引き下げ1.25%に」−−などといった発言やニュースが報じられている。

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昨日東京からNY早朝にかけては一時買い戻しの動きも見られたが続かず。ドルは再び下値を試す展開となり、本日東京時間には107.85円レベルまで値を下げている。スピード的な要因からすると、短期的には若干行き過ぎの感もあるが、リスクは引き続きドル安方向にバイアスがかかりそう。ちなみに、年初来安値104.10円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%戻しは107.25-30円で、次のドル下値メドとなりそうだ。

材料的に見た場合、「北朝鮮」や「イラン」、「米貿易問題」、「英国情勢」などが継続案件として引き続き注目されている。そのうち「米貿易問題」がもっとも大きな波乱要因か。そうしたなか驚かされたのは、昨日NYタイムズが報じた「米政府は豪州への関税を検討したが、見送りを決定」との内容。実現こそしなかったが、まさに「全方位」に向けて米国が牙を剥いている事が改めて示されたことになり、米中はもちろん、日米も安穏としてはいられない状況だろう。本日も、関連する発言や報道には一応要注意。

テクニカルに見た場合、昨日東京では取り敢えず下げ止まった108円レベルをその後割り込み、本稿執筆時も107円台での推移となっている。下落スピードが速かったためか、107円台ではイケイケドンドンでドル安・円高が進行しているわけではないものの、ドル続落には注意を払いたい。フィボナッチの観点では、次の下値メドは107.25-30円で、それを下回ると106円前半がターゲットに。

一方、材料的に見た場合、4月の製造業受注指数や同耐久財受注確報など幾つかの米経済指標が発表されるほか、パウエル議長がFRBの会議で挨拶する予定とされるなど、通貨当局者の発言機会は本日も少なくない。昨日はセントルイス連銀総裁から「利下げ容認」とも捉えられる発言が聞かれ、市場に影響を与えていたことは記憶に新しい。本日も発言内容には要注意だ。
また、「米貿易問題」と絡めた米国ファクターは全般的関心が高いものの、「トランプ氏の訪英」もあり、関連する欧州情報などにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、107.30-108.50円。ドル高・円安方向は、東京高値である108.10円レベルが弱い抵抗に。抜ければ、昨日NY高値の108.45円がターゲットとなりそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の107.85円レベルが最初のドル下値メド。割り込むようだと107.25-30円がターゲットに。

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