ユーロドル1.11台前半の安値圏で横這い推移
30日の東京市場でユーロドルは1.11台前半で推移。日中のレンジは1.1124-43と20pipsに届かなかったものの上値は重く、欧州勢参入後の東京時間19:00現在は1.1140-45レベルでの取引されており、引き続き年初来高値1.1107を横目に安値圏での取引が続いています。
昨晩は米中貿易摩擦の泥沼化の実体経済への影響が懸念される中、金融市場ではリスク回避の動きが継続、欧米の株価指数は続落し米長期金利が急低下する動きとなりました。ただ、ユーロドルに関してはイタリアとEUの財政規律を巡る対立が主なテーマとなり、米長期金利の低下にもかかわらず一時1.1125レベルまでのユーロ売りドル買いが進みました。
欧州委員会はイタリア政府に対し財政規律違反の事情説明を求め送付した書簡に5/31の期日までの回答を求めていますが、先日のEU議会選で勝利を収めた「同盟」のサルビーニ副首相等は強く反発、増税ではなく減税を検討すると主張、同国の財務相も追加的予算引き締めは景気回復に悪影響を及ぼすと主張する見通しと伝えられています。
テクニカルにはユーロドルは1月以降の緩やかなユーロ安トレンドに沿った動き。短期的には5/23に独PMIの悪化等を材料につけた年初来安値1.1107に接近しつつあります。ただ、5/23は直後に米PMIも悪化、米長期金利が急低下しすぐに反発に転じたことから、今週じわじわと下値を広げてきているユーロドルが再度しっかりと1.11レベル試す動きとなるか注目されます。上値目途は21日移動平均線が現在1.1183レベル、下値は1.11の下はトレンド下限1.1020あたりまでほぼ真空地帯で1.11を割り込むと下げ足が速くなる恐れがあります。
序盤の欧州株価指数先物は概ね小幅上昇。この後21:30に米第1四半期のGDP、個人消費、コアPCE等の修正値が発表されますが、GDPは年率3.0%にやや下方に修正されるとみられています。今晩はその他にも新規失業保険申請件数、卸売在庫、中古住宅販売等比較的重要指標が多く、要警戒です。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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