トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、更なる下げを考え「18.40レベルをレジスタンスに17.60レベルをサポートとする週」を考えました。実際のレンジは安値が17.51レベル、高値が18.51レベルと、ほぼ予想通りの展開を示した一週間となりました。
先週のトルコリラ円は、週初のトルコ選挙管理委員会によるイスタンブール再選挙の決定を受け、週初から売りが先行する展開となりました。野党は第2党以下も一致団結し再選挙では先に当選した候補を推す動きを見せていますが、それに対してもエルドアン大統領は口を挟み、諸外国からも非難を浴びています。
そうしたトルコ国内の政治的な問題からトルコリラは全通貨に対して弱含み、9日には17.51レベルの安値をつけることとなりました。しかし、金曜には18.41レベルまで1円近い急反発を見せるのですが、これはロイターによると「トルコの国営銀行数行が9日と翌日にかけリラ支援で10億ドル超を売却した」ことによるものだそうです。
この介入はトルコ中銀では無く国営銀行数行という表現をしていますので、日本でいえば実際に市場で売買を行うのがメガバンクといったイメージではないかと思います。いずれにしても年初来安値を更新する動きの中でリラ安を食い止めざるを得ない状況に追い込まれたと言えます。
ただ、イスタンブールでの再選挙という不安材料がある中で、投資家は着実にトルコ資産を売却する動きが続くでしょうから、このリラ高が短命で終わる可能性もあります。
テクニカルにもなかなか微妙な動きをしていますのでいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円は下降チャンネル(ピンクの平行線)の中での動きを続けていますが、先週安値はちょうどこのチャンネル下限、今週初にチャンネル上限をトライしているものの、抜け切れてはいません。このパターンは、上抜けのダマシとなる可能性が高いことを考えると2週前のもみあい水準が当面のレジスタンスとなってくると見てよいでしょう。
今週も上がったところでは戻り売りが出やすい地合いは継続、17.70レベルをサポートに18.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2019.05.18
トルコリラ週報:『潜在的なトルコ売り材料は残存するも介入警戒感から下値も硬い』(5/20ー5/24)
トルコリラ相場を巡っては、潜在的にくすぶるトルコリラ売り圧力をTCMBによる1週間物レポ入札中止や、国営銀行を通じたトルコリラ買い介入で支える構図が続いております。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2019.05.12
エマージング通貨週報 『市場のリラ売り圧力 vs 国営銀行のリラ買い介入』
TRYJPY相場は、ファンダメンタルズ面、テクニカル面共に、下落リスクが警戒されます。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。