短・中期ともに“ NZ弱気”の流れ。71.80-72.00に強い下値抵抗あり。
5月8日、NZ中銀は政策金利(オフィシャルキャッシュレート)を1.75%から1.50%に引き下げました。為替相場はこれを受けて72円70銭近辺から71円台後半まで急落しましたが、利下げが予想通りであったことや、材料の出尽くし感から72円台半ばに値を戻しています。NZの国内景気は悪くないものの、世界経済の先行きが不透明であること、インフレ率が依然として低いことから、中銀はさらなる緩和に踏み切る可能性を示唆しています。
一方、足元では米中貿易問題が最大の注目材料となっており、今後の中国経済への影響を注視しつつリスク回避的な動きが強まる可能性に引き続き注意が必要です。
チャートを見ると、日足は4/15に付けた75.96を直近高値として上値を切り下げており、この間に5/6の日足が揉み合いを下抜けて新たな下落トレンドに入った状態にあります。
一方で71.80-72.00には中期的に見ても強い下値抵抗があり、これには一旦跳ね返されていることから、72〜74円ゾーンでの揉み合いとなる可能性も高いと見られます。日足の上値抵抗は72.70-80、73.20-30、73.80-90に、下値抵抗は71.80-00にあります。21日、120日、200日移動平均線は、74.27、75.30、74.92に位置しており、短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は陰線で終え、74.00-10の下値抵抗を守り切れずに越週しており、新たな下落リスクが点灯中です。短期トレンドは74円台を回復すればニュートラルな状態に戻しますが、76円超えで越週しない限り、“NZ弱気”の流れにあります。また、これを上抜けて越週した場合でも78円台で越週するまでは下値リスクを残します。
今週の週足の上値抵抗は72.70-80、73.90-00に、強い下値抵抗は、71.80-00にあります。71.80円割れで越週した場合は、70円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は75.16と75.43に位置しており、収束しているこれらを下抜けて、中期トレンドは“NZ弱気の流れ”にあります。
NZドル/円【週足】:(5/10現在31週移動平均線は75.16に、62週線は75.43にあり、これらを大きく下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れにある)
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