NZ/円、上値の重い展開続く。一方向へ動き出す可能性にも注意。
4/17に発表されたNZ第1四半期CPI(消費者物価指数)は前期比+0.1%、前年比でも+1.5%と、市場予想の+0.3%、+1.7%を大きく下回り、中銀のインフレターゲット+2.0%にも遠く及ばず、インフレ懸念がないことを印象付けました。為替相場はこれを受けて17日のシドニー市場で、対ドルで0.6770近辺から100ポイント、対円でも75.80近辺から74円台後半まで1円の急落を見ましたが、18日現在では75円台前半に小戻して推移しています。NZ国内の景況感は悪化していませんが、前回の金融政策決定会合では将来の利下げの可能性に言及したこともあり、反発力の鈍い展開となっています。
チャートを見ると、日足は3/28に付けた74.74を直近安値として、反発余地を探る動きが強まったものの、76円の壁を越えられずに再び下落に転じており、上値の重い展開となっています。一方で、日足の下値抵抗ポイントである75.00-10、74.50-60を実体ベースでは守っており、短期トレンドは上値トライの可能性を残した状態です。但し、74.50割れを見た場合は下値リスクが点灯、74.00割れで終えた場合は“NZ弱気”の流れに変化します。逆に76円台を回復して終えた場合は下値リスクがやや後退、76.70-80の抵抗をクリアして77円超えで終えた場合は78円近辺まで上値余地がさらに拡がり易くなります。日足の上値抵抗は、75.70-80、76.10-20に、下値抵抗は75.00-10、74.00-10にあります。21日、120日移動平均線は75.52と75.64にあり、この下に入り込んでいますが、200日線は75.08にありかろうじて守った状態です。
一方直近の週足は小陽線で続落を食い止めていますが、上昇余力に欠けるものであることや、上値を切り下げる流れからも上抜け切れていません。一方で、下値を切り上げる流れをかろうじて守っており、この週足の下値抵抗は75.10-20にあります。今週は値動きの中でこれを一旦下抜けており、下値リスクがやや高い状態です。75円台を維持出来ずに越週した場合は下値リスクが点灯、74円割れで越週した場合はトレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。今週の週足の上値抵抗は76.00-10、76.50-60に、下値抵抗は75.00-10、74.00-10にあります。31週移動平均線は75.29にあり、若干下抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。また、62週線は75.64にありこの下に入り込んで下値リスクが点灯中です。
NZ/円【週足】:(4/17現在31週移動平均線は75.29に、62週線は75.64にありこれを上抜け切れていない。両者が収縮しており、一方向へ動き出す可能性に要注意)
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