ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、緩やかな下降チャンネルの中での推移を考え「7.60レベルをサポートに7.85レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.56レベル、高値が7.82レベルと、予想よりもわずかに低い水準での取引となりました。
先週のランド円は、経済指標では目立った動きは見られませんでしたが、電力会社エスコムが8割供給という計画停電を1週間以上続けました。原因は発電所の不具合とサイクロンで隣国からの送電停止とが重なったとの事ですが、エスコム自体の財政状況もあって今後も発電に不安を残したままの状態です。(詳細は今日の日経電子版に)
こうした事態を受け、発電状況が改善しなければ2019年の成長率を最大で0.9%押し下げるとゴールドンサックスは21日に述べています。このこと自体がそれほどランド相場に大きな影響を与えていないことも不思議です。
先週の値動きを見る限り、金曜まではドル円もドルランドも似たような動きとなり、金曜のユーロ下落の後にはドル円よりもドルランドの売りの方が強まっています。これはランド円での売りが出た結果と言えますが、少なくとも値動きが大きかった理由とは直接の関係があるようには見えません。
今週の南アフリカは、南ア中銀の政策金利発表や貿易収支など重要なイベントはありますが、それよりも重要なイベントが29日に予定されているムーディーズの格付け発表です。これまでのところ、ムーディーズによる南アの格付けは現状維持となることがコンセンサスですし、ムーディーズも悲観的な見解は示してきませんでした。先週も書いた通りですが、もし引き下げてジャンク債にでもなろうものなら、ランドは暴落の危機に見舞われます。
世界的な景気後退懸念がある中、引き下げが無いことを願うばかりですが、今週29日までランド相場は様子見とならざるを得ないでしょう。
ということで、今週は簡単ですが、何も起きないという前提でチャートを見てみましょう。
4時間足チャートをご覧ください。
(上からランド円、ドルランド、ドル円)
引き続き、2月5日の高値を起点としたピンクの平行線で示した下降チャンネル内での動きを続けていることがわかります。先週もチャンネル上限に到達したものの、金曜の欧州市場で反落、チャンネルの真ん中に押されての週初スタートとなりました。
今週もムーディーズの格付け発表まではこのチャンネルの中、無事に現状維持であれば買い戻しも入りそうですが、万が一の引き下げとなった場合には7円を割り込むどころではすまなそうです。
そうしたリスクはここでは無いものとして、今週は7.40レベルをサポートに7.65レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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