NZ/円、短期トレンドは弱気入り。中期トレンドも弱気の流れ。
12/20に発表されたニュージーランドの7-9月期のGDPは+0.3%、前年比でも+2.6%と4年9か月振りの低水準に留まりました。これは市場予想の+0.6%、2.8%からも大きく下振れています。製造業がマイナスになったことが響いていますが、現状は長期的に影響を与えるものではないとの楽観的な見方です。この発表を受けて為替相場は対ドル、対円で続落しています。また、FRBの利上げを受けて世界の株式市場が続落しており、金融市場の不安定な動きに連れて、為替相場もリスク回避的な動きが強まっています。
チャートを見ると、直近の日足(12/19)は大陰線で終えており、この足が77.00-10にあった日足の下値抵抗を大きく下抜けており、短期トレンドが変化し始めています。また、76.00-10の抵抗も下抜けており、一段の下落リスクが点灯中です。短期トレンドは77円台を回復して引ければニュートラルな状態に戻しますが、実体ベースで78円台に戻すまでは下値リスクを残します。日足の上値抵抗は76.20-30、77.00-10に、下値抵抗は75.10-20、74.00-10にあります。21日移動平均線は77.46にあり、短期トレンドはNZ弱気の流れに入っています。また、120日、200日移動平均線は75.12と75.77に位置していますが、これらに絡み始めており、中期トレンドも変化する可能性に注意が必要でしょう。
一方週足は2手連続陰線引けとなり、上値を切り下げています。また、直近の週足の上ヒゲがやや長く上値トライに失敗して押し戻されており、今週はこの反動で週初から下値トライの動きが強まっています。週足の下値抵抗が75.10-20にありますが、これを割り込んで越週した場合はもう一段下値余地が拡がり易くなります。さらに、73.50-60の抵抗も下抜けて越週した場合は新たな下げトレンド入りの可能性が生じます。週足の上値抵抗は、76.20-30、77.00-10にあります。31週移動平均線は75.28に位置しており、現状はこれを守っていますが、75円割れで越週した場合は一段の下落に繋がり易くなります。また、62週移動平均線は76.72に位置しており、この下に位置していることや2017年7月に付けた83.91を起点として上値を切り下げて来たトレンドラインの下に再び入っており、中期トレンドは弱気の流れにあります。
NZ/円【週足】:(12/19現在31週移動平均線は75.28にあるが、週足の形状が悪化しており、下抜けに注意。62週線は76.72にあり一段の下落リスクが点灯中)
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