NZ/円、短期は強気。中期トレンドはニュートラル。
ニュージーランド中央銀行は政策金利(オフィシャルキャッシュレート)の長期間の据え置き(現行1.75%)を表明しており、やや緩和的な政策を継続する中で、経済は堅調な雇用市場や好調な消費に支えられて緩やかな拡大基調を維持しています。一方で中銀は企業のセンティメントがやや弱く成長の重石になっていること、貿易問題の緊張が懸念材料となっていることに懸念を示しています。
チャートを見ると、日足は10/26に付けた72.38を直近安値として下値を急角度で切り上げる流れを維持していますが、78円乗せを目前にして足踏み状態が続いています。短期トレンドは強い状態を維持しており、揉み合いから上抜けて一段の上昇に繋げる可能性を残していますが、一方で、NZ円の一相場である5〜6円の値幅内には到達していることや、72円台からの急伸の過程で74円〜75円台の足元の弱さを残しており、調整下げ局面に入った場合はこの辺りまでの下げを見て置く必要があります。短期トレンドはNZ強気の流れにありますが、75円割れで終えた場合は短期トレンドが変化します。日足の上値抵抗は77.20-30、77.90-00に、下値抵抗は76.60-70、75.50-60にあります。21日、120日、200日移動平均線は75.71、74.87、75.80に位置しており、全てを上抜けており、短期トレンドはNZ強気の流れにあります。
一方週足は、3週連続陽線引けとなり、下値を急角度で切り上げる流れに変化が認められませんが、直近の陽線が上昇余力の強いものではないことから、急伸にも繋がり難くなっています。今週は下値攻めの動きが先行していますが、短期トレンドは強気の流れに変化が認められません。短期トレンドは75円割れで越週しない限り、大きく変化しません。今週の週足の上値抵抗は、77.50-60、78.00-10に、下値抵抗は76.20-30、75.00-10にあります。31週移動平均線は75.23にあり、これをしっかり上抜けていますが、62週線は76.97に位置しており、これを挟んで上下動を繰り返しています。また、31ヶ月移動平均線が77.50に位置しており、今月の上値トライでもこれを上抜け切れずに反落しており、78円越えで越月するまでは下値リスクにも警戒が必要です。
NZ/円【週足】:(11/21現在31週移動平均線は75.23に、62週線は76.97にあり、両者を上抜けているが“ダマシ”となる可能性を残している。)
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