豪ドル/円、短期は強気を維持。82円台後半に上値抵抗あり。
オーストラリア経済は引き続き好調で、為替相場も一時83円台を付ける場面がありました。しかしAPEC首脳会議で米中が対立、両国の通商政策に対する隔たりが改めて認識されたことから、今月末のG20でも米中の対立や貿易問題解決の長期化への懸念が生じており、世界経済の先行きや、中国との貿易比重の大きいオーストラリアへの懸念材料となっています。また、豪州中銀の金融政策に関する議事録にも貿易問題の影響への懸念が付記されています。
豪ドル相場は今週に入りやや調整色の強い展開となっています。
チャートを見ると、日足は11/15に付けた82.90を戻り高値として上値を若干切り下げていますが、短期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しています。但し、日足の形状が悪化し始めており、下値リスクを内包した形となっています。21日、120日、200日移動平均線は81.37、81.43、81.96で収束しており、これを上抜けた位置をキープしていますが、81円台を維持出来ずに終えた場合は下値リスクが点灯、80円割れで終えた場合はトレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は、82.50-60、82.80-90、83.10-20に、下値抵抗は81.40-50、81.00-10、80.50-60にあります。
一方直近の週足は、下ヒゲがやや長く実体の小さい陽線で終え上値余地を探る動きに繋げています。一方で、前週足が上値トライに失敗した形となったことや82.80-83.00に週足ベースで見た強い上値抵抗が控えており、今週はこれを上抜けられずに小反落しています。週足の上値抵抗は82.80-83.00、84.00-10に、下値抵抗は81.50-60、80.00-10にあります。31週移動平均線は81.69にあり、若干上抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。
また、62週移動平均線は83.69にあり、これを上抜けられずに小反落に転じており、中期トレンドは下値リスクを残した状態です。また、31ヶ月移動平均線が83.14に位置しており、今月の上値トライでもこれを上抜けておらず、下値リスクを残した状態です。
短期トレンドは強気を維持、中期トレンドはニュートラルから下値リスクを残した状態です。
豪ドル/円【週足】:(11/21現在31週移動平均線は81.69にあり上抜け始めているが、62週線は83.69にあり、上値を抑え込んでいる。)
オーダー/ポジション状況
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