ユーロドル、イベント前に底堅く推移 (11/21夕)

21日の東京市場でユーロドルは本日夜に控えた欧州委員会のイタリア予算案の対する見解公表を前に1.13台後半で底堅く推移しました。

ユーロドル、イベント前に底堅く推移 (11/21夕)

ユーロドル、イベント前に底堅く推移 

21日の東京市場でユーロドルは本日夜に控えた欧州委員会のイタリア予算案の対する見解公表を前に1.13台後半で底堅く推移しました。
昨晩は原油先物相場の下落や、住宅関連指標の改善に主要通貨に対してドルを買い戻す動きが強まり、ユーロドルも海外序盤1.14台後半からほぼ一方向に下げて終盤には1.1359の安値をつけました。続く21日の東京市場ではユーロドルは1.13台後半で底堅く推移。夕刻欧州勢参入後はイタリアのサルビーニ副首相に予算案に関しEUと妥協の用意があるとの一部報道を材料に一時1.14台に乗せた後、東京時間18:30現在は1.1390近辺での取引です。

本日この後東京時間20:00に欧州委員会はユーロ圏諸国の予算案に関する見解を公表予定となっています。同時にイタリアの予算案のEUの財政規律違反 (一義的には公的債務がGDPの60%に抑えられるべきところが130%に達している部分が違反)に関する報告が含まれるものと予想されています。
これはイタリアがEUから求められた19年度予算案の財政赤字削減要請を事実上のゼロ回答で返してから初めてのEU側の具体的リアクションとなり、ここからGDPの0.2%(日本円換算で4,300億円超)とされる罰金支払いの議論が始まるものと思われます。

イタリアの有力紙La Stampaが報じた上記のサルビーニ副首相が支出削減に応じる用意があるという内容の記事はソース不明、かつ五つ星運動のディマイオ副首相は引き続き支出削減に全面的に反対との内容のため、どの程度意味があるものかは不明ですがとりあえずの市場の反応はポジティブなものでした。
本日はイギリスのメイ首相も本日離脱案のEUとの再交渉に向かっており、今晩欧州圏は波乱含みです。

テクニカルにはユーロドルは昨日の下落で一旦上放れした中期下降トレンド内に復帰、本日1.1368レベルの21日移動平均線を短期のサポートとする狭いレンジでの動きですが、今晩は明日にNY休場も控えていて次第に市場も薄くなる中でこの後はチョッピーな値動きが予想され、上は昨日の高値1.1472、下方向は年初来安値の1.1216まで広めのレンジでの展開を予想します。

序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面高、上記の他に今晩米国では、22:30に新規失業保険申請件数、10月耐久財受注、24:00にミシガン大消費者信頼感確報値、景気先行指数、中古住宅販売、24:30に週間原油在庫統計の発表があり比較的指標も厚めです。

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