過去8年間弱の豪州株式・NZ株式及び為替の動き31
(1)豪州株価指数とNZ株価指数推移(2018年11月12日末現在)
11月になっても世界的な株式市場の調整が続き、豪州株・NZ株共に同じような調整色を続けています。
両国株式は昨日の終値ベースで、豪州株が8月30日の高値(6373ポイント)から▼6.8%、NZ株が9月24日高値(9381ポイント)から▼4.5%の下落となっており、他国と比べて下落率(例えば昨日終値で日経平均株価は▼9%となっています)は少なくなっています。ファンダメンタルズが他先進国と比べて良いので、世界株安の影響度合いが少なくなっています。
個別に見ると、NZ株は長期的な上昇トレンドラインAに支えられていますが、加速した?の上昇トレンドラインからは離れ始め、中間にあるBの上昇ラインも割ってきています。この傾向が続くと、時間経過でAの方向に行き易くなります。
一方、豪州株は相変わらずゆっくりとした上昇トレンドライン(水色)内で推移していますが、昨日の終値では下限ぎりぎりまで調整してきています。このラインを割ると、2016年から続く株高トレンドが切れてしまいます。
この2国間相対比較を次のチャートで比較してみます。
(2)為替と株価指数比
(注:上図は豪ドル/NZドル為替推移(青)と2国間株価指数比(オレンジ:「豪州株
÷NZ株」で表したもので、上方が豪州株高、下方がNZ株高)
図(2)で6月まで横這っていた(豪州株高=NZ株高)オレンジ色ラインは、若干NZ株>豪州株となり、緑色のトレンドラインを継続しています。
2国間の株式は上図オレンジ色のラインで引き続きNZ株>豪州株で推移しています。2016年末に豪州株の方がNZ株より良かった時期(上図○印)を除けばほぼ一貫してNZ株が強くなっています。
青の豪ドル対NZドルの為替も2014年末まではNZドル高・豪ドル安で推移していましたが、2015年に為替がパリティ付近(ほぼ1豪ドル=1NZドル)まで下がったことで、為替は底打ちした状態になっていますが、その後の相対株価でもNZ株が良いことから、中々豪ドルが上昇トレンドに入れません。
2015年以降、緩やかな豪ドル高にはなっていますが、トレンド内にある黒の抵抗線を抜けないまま4年が経過しています。
両国のファンダメンタルズはほぼ同じような成長率ですが、経済規模を勘案するとパリティ以下になり難いと思われます(豪州経済がGDPマイナスで、NZ経済がプラスなら別ですが)。従いまして、これからも豪ドルの押し目買いが基本ですが、金利差がNZ金利>豪金利ですので、金融政策で豪州金利が先に利上げを開始すると豪ドルが買い易くなりそうです。
さて、その豪ドル/NZドルの相場は、前回(10月時点)のレポートで、
「…さて、中長期では引き続き1.0580〜1.1460NZドルの豪ドル上昇トレンドラインは維持されています。更にこのレンジ内で1.0890〜1.1280NZドル(前回の1.0850〜1.1240NZドル)もそのままになっています。豪ドル押し目買いのスタンスは変わっていません。従いまして、1.0870NZドルを切って終わった場合に、1.0840、1.0780〜90、1.0730〜40NZドルの各サポートを試す流れで、豪ドルの買い場探しになります。」としましたが、
大きなレンジ内のサポート1.0870NZドルは切れて、大きなレンジ下限1.0590NZ(〜1.1470NZドル)ドルを探る方向になっています。この途中の1.0650〜60、1.0630、1.0590NZドルの順にサポートがあります。
一方で上値抵抗線は1.0760〜70、1.10850〜60NZドルにあります。まだ金利差あるので、引き付けて買いたい形になっています。
(11月13日14:30現在、1豪ドル=1.0692NZドル)(前回は10月10日掲載)
(以上)
オーダー/ポジション状況
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