豪州中銀議事録
(2018年10月16日公表:理事会は10月2日開催分/出所:豪州中銀HPから)
今回の議事要旨も過去の内容と大差ありません。10月の議事録は全般について細かく記載しているので全文が非常に長くなっています。今回は過去との変更点やニュアンスの違いがあった部分のみ抜粋し、箇条書きにてお送りします。
以下は豪州中銀の金融政策の議事録要旨の抜粋です。
(議事録要旨)
世界経済は拡大基調を辿っているが、貿易問題が中銀の先行き見通しを著しく変えてしまうリスクについて確認した。
これまでのところ、米国の財政刺激策(減税)によりトレンド以上の成長を見せており、関税問題を帳消しにするほどの伸びを牽引しており、ユーロや日本の成長も拡大している。
しかしながら貿易問題により、アジアの鉱工業生産は幾分減速し、ユーロ圏からの中国向け輸出も新規受注分を含めて緩やかな伸びとなっている。
中国では製造業や不動産投資はより高まっているが、幾つかの部門では冴えない動きがでている。中国の消費者物価は原油価格上げと食品の上げで最近高まっている。
豪州経済は、6月末四半期は3.4%の伸びを示し、これは2012年以来の成長だが、9月末期はこの数値を含めた上半期よりは軟化すると予想。
干ばつの影響で、2018年/2019年の農産物は下落が予想されている。幾つかの主要農業地域が影響を受けているからである。
雇用は拡大しているものの、政府からの減税含め、家計収入の構成をみると最近でも平均以下の伸びに留まり、時間当たりの生産性は下がり年末まで平均1%以下になりそう。これはインフレの下方圧力になっている。
まだ世界的に緩和基調であるが、中銀間で政策差異がでており、米・カナダが引き締めており、次いで緩和策からの緩やかな撤退は、英国・ノルウェー・スウェーデンに見られそう。豪州とNZはこの先も安定的な推移が見込まれる。日本、ユーロ圏、スイスはまだ緩和傾向を続けている。
2018年に豪州ドルは米国ドルに対し約8%安くなった。これは米豪間の長期金利動向などで起きている。但し、貿易加重平均ベースでは豪州ドル安は緩やかである。
最近の長期債上昇により、国内の住宅ローン金利にも影響でており、ローンの伸びは緩やかになっている。委員達はこの厳しい借入状況について議論した。
米金利先高により、米国ドルが強くなれば、脆い新興国通貨は一層のリスクが生じる。但し、豪州通貨安は国内経済成長には手助けになる。
最近の国内経済データはポジティブであり、GDP成長見通しは今後2年間で潜在成長率を上回ると予想している。
(要旨は以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
相場は今日の議事録ではほとんど材料視されていません。米国株式と米ドルの動向待ちとなっています。
(2018年10月16日15時40分、1豪ドル=0.7118米ドル)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2018.10.15
A$シカゴポジション(2018年10月15現在)
シカゴの豪ドルポジションは再びネットショートを積み上げてきました。加えて総枚数も増加しています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。