トルコ中銀新総裁内定を市場好感
昨晩、トルコの当局筋からの話として、トルコ政府が時期中央銀行総裁に現副総裁のチェティンカヤ氏を指名する見込みであることが報道されました。
チェティンカヤ氏の指名はすでにダウトオール首相、エルドアン大統領の話し合いでも承認済みであるとされており、トルコではほぼ同氏に確定と受け止められています。正式な発表は本日12日になる見込みです。
市場では独裁的な傾向のあるエルドアン大統領および側近の度重なる金利引き下げ要求から、次期中銀総裁はエルドアン大統領の傀儡のように機能する無名の人物が当てられるのではないかとの憶測も出ていたため、現在の中銀のボードメンバーの指名は驚きと安堵感を持って迎え入れられた模様です。
チェティンカヤ氏の指名はアグレッシブな金融緩和を求める大統領派と正統派の金融政策で投資家の信頼を勝ち得たい首相派との妥協の産物と理解されています。
チェティンカヤ氏はトルコの銀行やイスラミックバンキングによる貸し出しを行う会社等への勤務経験を持ち、政治的には現与党に近いとみなされています。
エルドアン大統領からも新任を得たとされる同氏が今後従来の中銀のスタンスを貫くのかあるいは大統領派の要求を受け入れる形で金利引き下げを進めるのかは今のところ未知数で、今後の同行の動向が注目されます。
いずれにせよ、時期中銀総裁指名をめぐって混乱や長期化が生じた場合には市場に悪影響が懸念されていたこともあり、株式為替等の市場ではこのニュースをポジティブに受け止めています。
トルコの株式市場イスタンブール100インデックスは1.8%上昇、トルコリラも対ドルで一時2.82台前半まで買われています。リラは対円でも一時38.30をつけ現在も38円台で取引されています。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:山中 康司
2016.04.18
トルコ円ショートコメント(2016年4月18日)
先週の振り返りですが、「37.20レベルをサポートに、38.90レベルをレジスタンスとする流れ」と予想
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:編集人K
2016.04.11
トルコ経常収支改善でリラ上昇(2016年4月11日)
夕刻発表となったトルコの2月の経常収支はU$17億9千万ドルの赤字となりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。