ユーロドル 21日線に接近するも反落の兆し
12日の東京市場でユーロドルはじり高推移。昨日一昨日と続いた米国株式市場を震源とする株式の暴落からのドルの軟調地合いが続いています。ユーロドルは昨晩の海外市場では1.15台後半で取引されていましたが、東京時間に上値を伸ばし一時1.1610をつけた後やや戻し、17:00現在は1.1590-95レベルで取引されています。
昨晩の米株続落を受けて安く始まっていた日本株でしたが、香港のハンセン指数や台湾の加権指数などが午前中から切り返したこともあり、日経平均も午後に入ってプラスに転じ103円高で本日の取引を終了しました。欧州序盤の欧州株価指数先物、米株価指数先物も反転しつつあり、ようやく株価の下落にも一服感が出てきたようです。
一方、イタリア議会は今朝方、政権の提出した財政計画を上院下院双方で承認、これに基づき既にEU側からEUの財政基準から著しく逸脱していると指摘されている予算案がそのまま15日までに欧州委員会に提出される見込みとなりました。
欧州委員会はこれを承認せず、予算の再提出を求めるものとみられます。
また、ロイターはECB関係者の、イタリアの金融セクターが資金不足に陥った場合でも、ECBは規則上EUによる救済プログラムの合意がない限り、当該国金融機関の救済が認められていないとの発言を伝えています。
昨晩の上昇で日足の一目均衡表の雲を上抜け本日1.1619レベルにある21日移動平均線を窺う動きとなっていたユーロドルですが、アジア市場での株の下げ止まりがアンカーとなって欧米株式市場でも株価が反発すれば、イタリアの財政問題や格下げのリスクにテーマが戻り、再び下値を模索する動きとなりそうです。
今晩は21:30に米9月輸入物価指数、23:00にミシガン大消費者信頼指数の発表があります。
ユーロドル日足
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