ユーロ反発 イタリア政府財政赤字妥協案検討報道で
3日の東京市場でユーロドルは急反発。朝方は1.15台前半で推移していたユーロドルでしたが、東京時間の午前中にイタリア現地紙「コリエレ・デラセーラ」にイタリア政府内で2019年の財政赤字を2.4%に据え置きながら、2020年には2.2%、2021年には2.0%と漸次減少させる妥協案が検討されているとの記事が掲載されたことからユーロに急激な買い戻しが入りました。ユーロドルは1.15台後半を回復、一時1.1594の高値をつけましたが、その後は高止まりするも伸び悩み、欧州勢参入後18:00時点ではやや下げて1.1575レベルでの取引です。
報道はイタリア政府がEU高官や加盟国財務相による圧力で当初は3年間財政赤字を2.4%に据え置くとしていたものを上記のよう後半2年について赤字幅の下方修正することを検討しているというものですが、仮にそのような提案がなされたとしてもEU側がその水準を受け入れ可能かは不透明です。加えてイタリアソブリン格付けの格下げの可能性も燻る中では、ユーロの戻りも限定的。
テクニカルにはユーロは「中期レンジ」の下限で反発、今回も1.1500のレンジ下限は機能した形です。
また、昨日の海外時間以降の買い戻しで、一目均衡表の「雲」の上限1.1546を回復しており、このレベルが短期的にはサポートとなりそうです。ただ、上昇力は弱く、上方向は21日移動平均の1.1652はやや遠く1.16が短期の抵抗線。
夕刻発表されたユーロ圏の8月小売売上高は前年比+1.8%と事前予想+1.7%をやや上回りましたが前月比ではマイナスとなったこともあり、為替にはほぼノーインパクト。
序盤の欧州株価指数先物は。イタリア財政問題の見通し改善を好感して概ね上昇して始まっています。
本日この後米国では21:15にADP雇用統計、22:45 9月サービス業PMI改定値、23:00 は9月ISM非製造業景況指数、パウエルFRB議長講演 23:30 原油週間在庫統計 と比較的イベントが多めです。
尚、先ほどイタリアのディマイオ副首相は2019年以降の赤字削減を熟考しており、予算案は後数時間以内に議会に提出されると発言しています。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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