<< 東京市場の動き >>
3日の東京市場は、ドルが小高い。ザラ場ベースでは、直近高値を記録後の目先安値を一時更新したものの、そののち買い進まれるとドルは逆に強含みとなった。
ドル/円相場は、113.60-65円で寄り付いたのち、揉み合いながらもドルは冴えない。日中安値である113.50-55円まで小幅に値を下げた。しかし、ユーロ/円の急騰もありドル/円も一転して連れ高に。一気に113.85円レベルまで値を戻すと、そのままドルは強保ち合いをたどっている。16時時点でも113.80円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、前記したように、ユーロが対円で一時急騰。短時間に1円程度の上昇をたどったほかユーロ/ドルなども堅調に推移した。「イタリア予算案で財政赤字削減を計画」との報道が好感されていたという。
一方、材料的に注視されていたものは、様々な「米国ファクター」について。
当初は「米国防総省、猛毒リシン付着の不審郵便物を検知」と報じられるなか、「トランプ氏宛てにも不審な郵便物届く」との続報もあり、一部で話題となっていた。
そのほか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長からの「12月に米中貿易協議再開の可能性」発言、当局による「米国務長官が7日に平壌訪問へ、訪朝前後に日中韓も歴訪」との発表、NYタイムズによる「トランプ米大統領に脱税疑惑発覚(そののちホワイトハウスが否定声明)」報道−−などが観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
一連のドル高がはじまった9月7日安値110.38円を起点に1ヵ月近く、3円を超える上昇をたどったことで、ドル/円相場に小幅な調整が入っているものの、下値はかなり堅そうだ。実際、目先高値からは50-60ポイントしか下落しておらず、かなりの浅押しにとどまっていることは間違いない。そうした意味では、いま一段の調整が入っても不思議はなさそうだが、ドル高基調に変化はみられず、一巡後は再びドル高進展となり、115円トライといった展開が予想されている。
材料的には、週末に雇用統計という重要な米経済指標の発表が予定されていることもあり、足もとは米ファンダメンタルズや金利、そして米株の動きなどへの関心が高い。また、前述したように東京時間にはポジティブなニュースが観測されたイタリア情勢だが、まだまだ予断は許さず。保守党大会最終日を迎える英国情勢などを含め、欧州通貨主導の値動きを警戒する声も少なくない。
テクニカルに見た場合、一時113円半ばまで下落するも、ドル高基調そのものに変化なし。中期的なターゲットが昨年11月高値の114.74円という状況も変わっていないようだ。
なお、足もとのドル下押しがかなり浅めにとどまっていることで、短期的にはいま一段の調整を予想する声も一部で聞かれている。ただ、その場合でも昨日レポートした「上昇型のトレンドライン」の下限が本日位置する113.20円レベルがかなり強いサポートになりそう。大崩れすることは予想しにくい。
一方、材料的に見た場合、9月のADP雇用統計や同ISM非製造業総合指数といった重要な米経済指標の発表が予定されているほか、パウエルFRB議長やバーキン・リッチモンド連銀総裁、ブレイナードFRB理事などによる講演が相次ぐ。それらの内容如何ではドル高の動きが再開するトリガーとなる可能性もありそうだ。
本日は前述したように、米国に関する材料は決して少なくないが、イタリアや英国などを中心とした欧州ファクターにも要注意。なかでも、保守党大会最終日における英国メイ首相の演説には注意を払いたい。
ドル円日足
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.30-114.30円。ドル高・円安方向は、直近のドル戻り高値である114.06円の攻防にまずは注視。抜ければ、少し遠いが114.74円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、時間足ベースなどで大きく2度下げ止まっている113.50-55円が最初のサポート。下回ると、ドル上昇トレンドラインの下限が位置する113.20円レベルが意識されそうだが、いずにしても底堅そう。
オーダー/ポジション状況
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