過去7年間の豪州株式・NZ株式及び為替の動き28
(1)豪州株価指数とNZ株価指数推移(2018年8月10日現在)
8月に入ってもNZ株は堅調地合いが続いています。NZ株は長期的な上昇トレンドラインAに支えられています。一方で、上図の加速した?の上昇トレンドラインからは次第に離れてきており、上昇力が鈍っています。豪州株は相変わらずゆっくりとした上昇トレンドライン内で推移しており、2015年の高値を越えました(赤い線)。
結果、7月以降のオセアニア株の相対的な流れは横這いに(豪州株高=NZ株高)となっています。下図(2)のオレンジ色の横流れ(緑の線)になっています。
(2)為替と株価指数比
(注:上図は豪ドル/NZドル為替推移(青)と2国間株価指数比(オレンジ:「豪州株
÷NZ株」で表したもので、上方が豪州株高、下方がNZ株高)
豪ドル/NZドルの相場は、長期では引き続き上図(2)の平行ライン(赤い線内)内で、緩やかな豪ドル高トレンドラインを継続しています。現在はこのレンジ内にある黒の抵抗線を上抜けかけており、赤い線の上限を試せる流れにいます。相対株価で6月以前の豪州株安NZ株高が、ほぼ同じ割合での上昇となっているので、7月以降の為替は豪ドル買いNZドル売りになっています。
また、両国の8月金融政策で2020年まで長期に亘る現状の緩和維持見込みのNZ中銀と、現状維持の豪州中銀の金融政策の違いから、現行のNZ(政策金利1.75%)と豪州(政策金利1.50%)の金利差が2019年にはなくなり、2020年には逆転する可能性も出てきたとの市場思惑も出始めているので、対NZドルで豪ドル堅調地合いは継続すると思われます。
前回(6月時点)のレポートで、豪ドル/NZドルは
「この通貨ペアは2015年底値の1.0050NZドルからは豪ドル高トレンドを継続しており、現在の大きなレンジは1.05〜1.1380NZドルになっています。5月はこの中間の1.1010NZドルの抵抗線に阻まれて、豪ドル高からの調整となっています。
また前回(5月時点)にレポートした日足ベースの1.0780〜1.1010NZドルの豪ドル高トレンドラインを既に下抜いているので、目先はまだNZ高豪ドル安となっています。この流れは1.0620〜1.0810NZドルの下降トレンドラインを形成しています。従い、再度豪ドル高トレンドに回帰するには1.0820NZドルを越えて終ることが必要になります。」
としましたが、6月末に1.0820〜30NZドルの抵抗線を越えて、最初は高値1.10NZドル越えまで豪ドル高になり、その後は1.0840〜50NZドルまで下押し、8月のNZ中銀の金融政策発表後に1.1175NZドルまで急騰し、現在は1.1035〜40NZドルで推移しています。
大きなレンジ1.05〜1.1380NZドルは変わりなく、豪ドル高トレンドを維持しています。このレンジ間の1.08〜1.1170NZドルの豪ドル高トレンドが出来ています。更に6月底値から上げたサポートが1.0900〜10NZドルにあるので、現在は豪ドル高調整中ですが、ここが目先の下値目途になっています。ここを維持できれば1.1170NZドル方向になりますが、逆にここを割れるとトレンドラインの1.08NZドルドルまでの下押しになります。いずれにせよ豪ドル押し目買いのスタンスは変わりませんが、金利差がネガティブなので、引き付けて買いたいところです。(8月14日13:00現在、1豪ドル=1.1020NZドル)(前回は6月26日掲載)
オーダー/ポジション状況
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