ユーロ急落、対ドルで昨年7月以来の安値
10日の東京時間にユーロドルは予期せず急落。
午後2時頃までは、対ドル1.15台前半で横ばい推移していましたが、英フィナンシャルタイムズ紙が「最近のトルコリラの下落により、トルコに大きな債権を持つ欧州系の銀行スペインのBBVA、イタリアのUniCredit、フランスのBNPパリバのエクスポージャーを金融当局が懸念している」と報じたことから一気にユーロ売りが強まりました。
ユーロドルは当面の節目とみられていた今年6月安値1.1509をあっさりと下抜けて、一時1.1432と昨年7/14以来の安値をつけた後やや戻し、東京時間19:30現在は1.1475レベル、ユーロ円も127.30近辺での取引です。
ユーロドル15分足
FTによればECBはトルコの金融機関の資産の40%に相当する外貨の借り入れに対するヘッジが十分に行われているとは考えておらず、今後のデフォルトのリスクを懸念しているとともに、既に目に見えないデフォルトが発生しているとの疑いを持っている模様。
尚、トルコの財務省は前日にトルコの金融セクターは十分な資本と健全なバランスシートによって保護されていると述べています。
ユーロドル週足
先週三角持ち合いを下抜けて、ユーロ売りが優勢となっていたユーロドルでしたが、予期せぬタイミングで中期レンジ下限を下抜け、そればかりか2017年1月の安値1.0341から今年2月の高値1.2555の半値戻し1.1448も一気にクリアしてしまいました。
一旦は半値戻しより上に戻っていることから、これをクリアブレイクととるか否かはもう少し様子を見る必要がありそうですが、その下となると上記のフィボナッチ61.8%戻し1.1187か強いて言えば200週移動平均が1.1367レベルにある程度で、一気に下が広がる形となります。
今晩この後21:30に今週最も注目されていた米7月の消費者物価指数の発表がありますが、こうなってくるとむしろ20:00、22:30に二回予定されているエルドアントルコ大統領の演説や娘婿のアルバイラク経済担当副首相の記者会見などがより重要となってきます。
エルドアン大統領は本日も「「様々のキャンペーンが行われているがこれらに耳を傾けてはいけない」「彼らはドルを持っているかもしれないが、われわれには国民や権利、アラーの神がついていることを忘れないでほしい」などと発言しており、市場に寄り添う気配はありません。
序盤の欧州株価指数先物は全面安。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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