NZ/円、短・中期ともにNZ弱気の流れ。
6月29日に発表された5月のニュージーランドの住宅建設許可件数は+7.1%と前月の▼3.6%から大きく改善し、住宅市場の堅調さを窺わせるものとなりました。NZ中銀は経済の先行きに自信を示していますが、為替市場の反応は鈍く、米中貿易摩擦懸念による企業マインドの低下や、上海株式市場の急落などにより市場では不安心理がより強く働いており、NZ相場も対ドル、対円で上値の重い展開が続いています。
チャートを見ると日足は、6/13に付けた77.91を直近高値として上値を切り下げる流れに変化が認められません。一方で、中期的な下値抵抗ポイントである72〜74円ゾーンに入り始めていること、NZ/円の一相場は4〜5円の傾向が強く、続落した場合でも72円台を大きく割り込まない可能性も高いと見られます。日足の上値抵抗は75.00-10、75.50-60に、下値抵抗は74.00-10、72.90-00にあります。21日、120日、200日移動平均線は76.07、77.44、78.06に位置しており、全てを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは76円台を回復しない限り“NZ弱気の流れ”から抜け出せません。
一方週足も3週連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れを変えていません。今週も週初から下値トライの動きが先行しており、一段の下落に繋がっていますが、74.00-10に週足ベースで見た強い抵抗があり、これを守り切れば小反発の可能性に繋がり易くなります。逆に、74円台を守り切れずに越週した場合は、中・長期的な下値抵抗である72円台まで下落余地がさらに拡がる可能性が生じます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は76.00-10に、下値抵抗は74.00-10、72.60-70にあります。31週、62週移動平均線は、77.73と78.75に位置しており、これらの下に入り込んでおり、中期トレンドも“NZ弱気”の流れにあります。
また、31ヶ月移動平均線が77.61に位置しており、6月足もこれにぶつかって陰線引けとなっています。単体では下げ余力の強いものではありませんが、上値抵抗にぶつかった反動で下値リスクが高い状態にあり、一段の下落リスクにより警戒が必要です。
NZ/円【週足】:(7/4現在31週、62週移動平均線は77.73と78.75にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりない。)
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