トルコリラ円ショートコメント(18/6/25)

先週のトルコリラ円は、週初は他のクロス円同様にリスクオフの円買いが先行してのスタートとなりましたが、選挙に近づくにつれ市場参加者は様子見姿勢を強め、

トルコリラ円ショートコメント(18/6/25)

トルコリラ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですがトルコ大統領選に対する懸念含みで下方向にかなり余裕あるレンジを考え「22.00レベルをサポートに23.90レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が22.99レベル、高値が23.60レベルと予想よりかなり安定した値動きの週となりました。

先週のトルコリラ円は、週初は他のクロス円同様にリスクオフの円買いが先行してのスタートとなりましたが、選挙に近づくにつれ市場参加者は様子見姿勢を強め、トルコリラは対ドル、対円ともに動かずのまま週末を迎えました。

注目の大統領選結果はエルドアン大統領が過半数の得票を得たことで決選投票をすることなく次期大統領として2028年まで続投することとなります。得票率も開票率99%時点で52.5%を超えていて、仮に不正が無かったとしても過半数の支持を得たであろうと予測できます。

この結果を受け、事前の思惑では早朝市場の乱闘でトルコリラ売りから入ると思いきや、なんとトルコリラ買いでスタート。ご祝儀買いも無いだろうし、先週あたりに思惑的にトルコリラ売りで入っていた短期筋でもいたのだろうかという値動きです。今後エルドアン大統領がこれまでの強権政治を続ける可能性は高いですし、南アフリカの前ズマ大統領同様に長期政権確定で、これまで15年、今後10年と合わせて25年も同国のトップに君臨することとなります。英国アクトン卿の有名な言葉通り「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」を地で行くような気がしてなりません。

ということで、どうも今朝の値動きはピンと来ないというのが正直なところで、落ち着いてくると再び次回のトルコ中銀による利上げを催促する相場へと戻るのではないか、というのが結果と早朝の動きを見て感じたことです。数日は経過を見ないとまだ選挙結果は消化不良だと思いますが、トルコリラ安の大きな流れは変わっていない前提でチャートを見てみましょう。

いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

基本的に下げ続けているので直近のチャートの起点を決定するのも悩ましいのですが、4月末の戻し高値27.11を起点に最安値22.27までの下げ、その後の6月高値24.65を戻しと考えて、現在も逆N波動を継続中と考えると最初のターゲットとなる50%エクスパンションは22.25と最安値と重なります。反発する場合でももう一度安値をトライする動きを見て、そこからダブルボトムを形成の方が自然に思えますがどうでしょうか。

早朝のトルコリラ買いをダマシと考え、今週は先週の安値圏23.00レベルをサポートに、早朝高値圏24.00レベルをレジスタンスとする週を見ておこうと思います。

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