ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は下降チャンネルに沿って「やや上値の重たい動きを考え、8.75レベルをサポートに、9.00レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.80レベル、高値が8.97レベルと、予想よりも値幅はわずかに狭かったものの想定通りでした。
先週のランド円はあまり目立った材料が無く、次の材料待ちの中でテクニカルに売りが先行しやすかったということになります。ただ、ドル円がここ3週間ほど堅調で上昇トレンドの中、ランド円は逆に下降トレンドになっていますので、対ドルでのランド安の動きがランド円にも影響していると考えることは出来そうです。
ランドの売り材料としては、ラマポーザ大統領に対する期待から現実を見る方向に南アフリカ国内外ともに少しずつ厳しい目になって来ていることが長期的な理由と言えますが、そうすぐに南ア経済も財政も好転するわけではありませんので、長期投資家としてはじっくり見つつ、短期売買での利ザヤを狙っている投機家は9.0の大台では売りといったスタンスを継続している様子です。
さて、今週ですが18日にCPIと小売売上高が発表予定となっています。南ア中銀は3月28日に利下げを行いましたが、今後の金融政策を見る上でもCPIは注目されますが、方向性を変えるほどのインパクトも無く、今後も緩やかなランド安の流れは継続しやすいと言えるでしょう。それ以外には、これといった材料もありませんので、今週はランド安の原因ともなっているドルランドのチャートを見てみます。日足チャートです。
ドル南アランド日足
こうして見ると、ドル円のチャートと見間違えるくらい似たチャートです。昨年11月からドル安が進み2月以降は底固めのトリプルボトムパターン(水色の点線)を形成中に見えます。現在はちょうどそのネックライン(ピンクの点線)をトライ中で、ここを上抜けるとドル一段高(ランド一段安)につながり、そうでないともみあい継続といったチャートです。
前者ではランド円安になるでしょうし、後者でもドル円ももみあいとなればこれまで同様ランド円の上値の重たい展開となりやすいため、今週も前提としてはランドの上値が重たい週を考えることとなりそうです。
いつものランド円の4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
ランド円、ドルランド、ドル円四時間足
引き続きピンクの平行線で示した下降チャンネルの中での動きとなっていて、最近の安値である8.76をターゲットとする流れであることにも変化はありません。今週も、やや上値の重たい動きを考え、8.75レベルをサポートに、8.95レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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