<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場は、106円半ば挟みで動意らしい動意なし。値幅も終日を通して30ポイント程度の凪相場だった。
ドル/円は106.60-65円で寄り付いたものの、売買は総じて手控えムード。形成レンジは106.40-70円といったものに留まり、ほぼ横ばいでの推移に終始している。米中貿易戦争の行方を警戒する声が多かったが、実際のリスク回避の動き(円買い)などは限定的で、本日のところは様子見観が強かった。
ただ、16時時点では、106.65-70円という日中のドル高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、前述した「米中貿易戦争の行方」。「中国が対米報復関税を世界貿易機関(WTO)に正式通知」したことが明らかになるなか、新華社通信は「中国が輸入関税に関して、米製品への同規模の相互措置を計画している」、また「中国、米国との貿易について4日夕方にブリーフィング」との別の報道も観測されていた。
そのほか、「米NY連銀が次期総裁にサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁を起用すると発表」したことを受け、2%の物価上昇率目標の見直し論などが強まるとの見方など、様々な思惑が指摘されていたもよう。
<< 欧米市場の見通し >>
ここ最近は、短い周期でトレンドが変わる猫の目相場の様相を呈している。リスクは上方向と思いきや、実勢相場はドル安進展−−などという展開が少なくない。とは言え、やや広めではあるが、過去1週間程度は105.50-107.00円といったレンジを形成しており、そのなかでの変動に留まっている。明確な方向性は乏しい状況だ。このあともレンジ取引が続く可能性を否定出来ない。
しかし、本日は週末に発表される米雇用統計を占ううえで重要とされるADP雇用統計が発表されるうえ、先で指摘した「中国、米国との貿易について4日夕方にブリーフィング」との報道があったことは気掛かり。何気に材料が少なくないだけに、レンジ放れなど思わぬ価格変動にも一応要注意か。
テクニカルに見た場合、前日に再び下回った移動平均の25日線(106.10-15円)を再度上回ってきたものの、ドル高に弾みは付かず。昨日、ドルの上値トライ仕切り直しを示唆する「ダマシ」の様相を一時的に呈したことで、マーケットの警戒感が強まっている感も否めない。
いずれにしても、さらなるドル高傾向を示すには、本日107.35-40円に位置し、来週にかけては107.10円台までレベルを切り下げてくる一目均衡表の先行帯の雲の下限を上抜ける必要がありそうだ。
一方、材料的に見た場合、3月のADP雇用統計や2月のISM非製造業総合指数など幾つかの米経済指標が発表されるうえ、ブラード・セントルイス連銀総裁やメスター・クリーブランド連銀総裁の講演などが実施される予定となっている。うち、ADPは、事前予想値がプラス21万人程度で、前月のプラス23万5000人からわずかに減少するも、好数字になる見通しだ。したがって、予想よりも大きく悪化した数字が出た場合、マーケットの反応にはとくに注意を払いたい。
なお、ここ数日は、トランプ米大統領によるアマゾン・ドットコムへの非難が繰り返されている。ハイテク株への悪影響なども垣間見られる状況だけに、引き続き発言には要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.00-107.20円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である106.70円レベルが最初の抵抗で、抜ければ直近高値の107.01円、一目の雲の下限が位置する107.35-40円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日再び割り込んでいきた25日線をめぐる攻防にまずは注視。割り込んできた場合には105円台突入で、前回安値105.66円が意識されそうだ。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2018.04.05
ドル円、下落後株価反転につれ切り返す(4/5朝)
昨晩の海外市場でドル円は序盤には米中貿易戦争激化の懸念からドルが売られ、一時106円を割り込む展開となりましたが、
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2018.04.04
ドル円 NYダウ反騰でドル円も戻したが懸念は継続(4/4)
4月1日に中国財政省は米国製アルミニウムスクラップに25%の追加関税を4月2日から導入すると表明、2日から実施した。さらに米国からの輸入品128品目への関税上乗せを
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。