ドル円、下落後株価反転につれ切り返す(4/5朝)

昨晩の海外市場でドル円は序盤には米中貿易戦争激化の懸念からドルが売られ、一時106円を割り込む展開となりましたが、

ドル円、下落後株価反転につれ切り返す(4/5朝)

ドル円、下落後株価反転につれ切り返す

昨晩の海外市場でドル円は序盤には米中貿易戦争激化の懸念からドルが売られ、一時106円を割り込む展開となりましたが、同じ理由で大きく下げて始まった米株価がロス商務長官やクドロー国家経済会議委員長が相次いで中国との交渉による解決を重視する方針を明らかにすると、懸念後退から株価は前日比プラス圏に転じ、ドル円も106円台後半に反発。東京時間7:30現在は106.75レベルでの取引です。

中国は米国が3日に発表した追加報復関税に対抗する措置として、4日に航空機、大豆、自動車等を含む追加の報復関計画を発表。貿易戦争の更なる拡大に、米株式市場は序盤には大きく下げて始まり、NYダウは寄り付き前日比マイナス510ドルの大幅安での取引開始となりましたが、前述の中国との交渉可能性を示唆する発言や、ADP雇用統計の改善等を材料に徐々に買戻しが入り、結局終値では前日比+230.94の24,264.30で終了しています。

昨晩はセントルイス連銀ブラード総裁も講演で米中の貿易摩擦が経済の先行きに与えるマイナスの影響に懸念を表明、加えて「現在の金融政策は中立に近く、このような環境下でインフレに下方圧力をかけるような利上げは必要ない」と発言しています。

昨晩も米中の貿易戦争に市場は振り回された形となりましたが、どちらの追加報復関税案も発効日は明確にされておらず、交渉を前提とした探り合いの様相です。とはいえ、交渉決裂でこれらの追加部分が実際に発動される可能性は否定できず、しばらくはこのテーマから目を離せそうにありません。
しかも今晩はこのタイミングで2月の米貿易収支が発表され市場では赤字拡大が予想されており、いつも以上に注目を集めそうです。

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