NZ/円、短・中期トレンドはNZ弱気。78円割れで越週した場合は一段の下落へ。
2月15日に発表されたニュージーランドの1月PMI指数(企業景況感指数)は55.6となり、前月の51.1から大幅に改善しており、NZ経済の好調さを窺わせるものとなりました。また、23日に発表された第4四半期の小売売上高も+1.7%と市場予想の+1.4%を上回る好数値となり、NZ経済の拡大基調には変化が認められませんが、為替市場はこれらの指標には反応が鈍く、むしろ2月に入ってからのリスク回避的な円高地合いが継続する中で、NZ/円は上値が重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は、昨年11月に付けた76.10を起点として下値を切り上げる流れから2/7の日足が実体ベースで下抜けて、短期トレンドがNZ弱気に変化しています。この日足の上値抵抗は80.00-10にあります。また、2/21の日足の上ヒゲが長く、上値トライに失敗した形となったことや、この足が79.38に位置する21日移動平均線にもぶつかっており、一段の下落リスクに注意が必要です。日足の上値抵抗は78.80-90、80.00-10に、下値抵抗は78.00-10、77.60-70にありますが、これらを下抜けて終えた場合は76円方向への一段の下落リスクに注意が必要です。21日、120日、200日移動平均線は79.30、79.32、79.81で収束しており、これらを下抜けており、新たな下落リスクに注意が必要であることを示しています。
一方週足は、2週連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れを変えていません。今週は寄り付きから上値余地を探る動きが先行しましたが、31週、62週移動平均線が79.50と79.74で上値を抑え込んでおり、これを上抜けられずに反落し始めており、新たな下落リスクに注意が必要です。週足ベースで見た強い上値抵抗は、79.50-60に、下値抵抗は77.60-70、76.00-10にあります。短、中期トレンドは80.50超えで越週しない限り大きく変化しません。また、31ヶ月移動平均線が78.33に位置しており、月末時点ではこれを上抜けて反発に転ずる可能性を残していますが、78円割れで越月した場合は新たな下落リスクが点灯します。また、78.30-40の抵抗を守り切って反発に転じた場合でも月足の形状は弱く、80円台定着は難しいと見られます。
NZ/円【週足】:(2/22現在31週移動平均線は79.50に、62週線は79.74に位置しており、収縮中の両者を下抜けて新たな下落リスクが点灯中。)
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