オーストラリアドル週報(2018年2月第三週)

15日、オーストラリアの雇用統計が発表されました。失業率は予想通りの5.5%でしたが前月の5.6%からは改善しています。

オーストラリアドル週報(2018年2月第三週)

豪ドル/円、短・中期トレンドは豪ドル弱気。短期は一旦下げ止まる可能性も

15日、オーストラリアの雇用統計が発表されました。失業率は予想通りの5.5%でしたが前月の5.6%からは改善しています。また、新規雇用は+1.6万人と市場予想の+1.5万人より若干上回りました。しかし、内容的にはフルタイムが▼4.98万人、パートタイムは+6.9万人と芳しくない結果となっています。市場はこの結果には反応鈍く、むしろNYの株式市場の急落をきっかけとした世界の株式市場の混乱に為替相場も変動しており神経質な展開となっています。

チャートを見ると、日足は、1/23に付けた89.07を直近高値として上値を切り下げる流れを変えておらず、この日足の上値抵抗が87.20-30にあることから、短期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。一方で、2/14の日足が、下ヒゲの非常に長い陽線引けとなり、下値トライに大きく失敗したことを示す足となったことから、短期的な底を見た可能性が点灯しています。86.50-60に強い上値抵抗があり、これを上抜けて終えない限り下値リスクがより高い状態に変わりありませんが、短期的には83〜84円ゾーンの下値抵抗は守られる可能性が高いと見られます。日足の上値抵抗は85.40-50、86.00-10に、下値抵抗は83.50-60、83.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は87.10、87.23と86.57に位置しており、全てを下抜けた状態にあり、短・中期トレンドは豪ドル弱気の流れに入っています。

一方直近の週足は、実体のやや大きい陰線引けとなり、単体でも下値リスクの高いものです。現状は週足の下値抵抗が84.00-10にあり、これを下抜け切れていませんが、84円割れで越週した場合は82〜84円ゾーンでの低位揉み合いとなる可能性が高くなります。また、31週、62週移動平均線が87.18と86.09に位置しており、これらを実体ベースで下抜けて越週していることも新たな下落トレンドに入った可能性が高いことを示しています。現状は31ヶ月移動平均線が84.21に位置しており、最後の下値抵抗として働く可能性を残していますが、これを守って反発に転じた場合でも62ヶ月移動平均線が89円台で上値を抑え込んでおり、豪ドルの戻り売りの流れに変化はなく、大幅な反発にも繋がり難いと見られます。

豪ドル/円、短・中期トレンドは豪ドル弱気。短期は一旦下げ止まる可能性も

豪ドル/円【週足】:(2/14現在31週移動平均線は87.18に、62週線は86.09にあり両者を下抜け始めて新たな下落トレンドに入った状態にある。)

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