トルコリラ円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、トルコリラ円は「大台30.00をレジスタンスに、最安値をトライし29.00レベルをサポートとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が29.11レベル、高値が29.81レベルと最安値トライには至らなかったものの上値の重たい週となりました。思ったよりは値幅も狭く落ち着いた値動きになっていたという印象です。
先週のトルコ関連のニュースでは、ビザ発給が一部再開されたとのニュースが6日に入ってきました。これは7日からのトルコ閣僚団の訪米に先立っての再開であり、今後のビザ発給全面再開につながる可能性からも好材料となり、思いのほか下げなかった理由のひとつになったと考えられます。
いっぽうで米国側からは妙なニュースが飛び出てきました。トランプ大統領の前大統領補佐官であったフリン氏が、米国に亡命中のイスラム指導者ギュレン氏を引き渡すことと引き換えに1500万ドルを受け取る計画があったというスキャンダルが10日のWSJに出ました。
これもまた妙なタイミングで飛び出たニュースであり、先週のトルコのマネーロンダリングの話などトルコ、米国双方のスキャンダルがまだまだ出てきそうな感じです。ちなみに、フリン前補佐官はロシアとの疑惑がきっかけで辞任したのですが、今度はトルコということでこの件に関してもモラー特別検察官が調査をするそうです。
材料的には、ドル売りという感じはしますが、米国トルコ双方を交えての動きということで、引き続きトルコリラの悪材料という見方も出来そうです。材料面では判断しにくい面もありますので、テクニカルにチャートを見なおしてみます。
トルコリラ円の4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
上側のレジスタンスラインは、9月18日高値とギャップダウン後の戻り高値を進んだラインで、それに平行に3週間前の安値から下降チャンネルを引いたものですが、現在はほぼこのチャンネルの中での動きと考えて良さそうです。
チャートからは今週も上値が重たい展開を考えたほうが妥当なようです。今週は上値は先週の高値圏に近い29.75レベル、サポートはチャンネル下限に近い28.75レベルをサポートとする週を見ておきます。
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