ECB理事会の行方は(17/9/7)

注目のECB理事会を控えユーロドルは週初から底堅いものの動意薄の展開が続いています。

ECB理事会の行方は(17/9/7)

ECB理事会の行方は

注目のECB理事会を控えユーロドルは週初から底堅いものの動意薄の展開が続いています。週初のユーロ週報において注目は理事会の結果公表(日本時間20:45)よりもドラギ総裁会見(同21:30〜)であること、また相場の変動要因としてはテーパリングについて、ユーロの水準についての2点であることを書きましたが、もう少しわかりやすくユーロドルの動きと関連付けて書いてみましょう。

まずテーパリングについてですが、現在ECBは月額600億ユーロの債券購入を行っていて、この金額による購入は「2017年末もしくは必要に応じてそれ以降も継続」とされていますので、1月以降どうするかを議論するであろうというのが大方の見方であり、ドラギ総裁も7月理事会後の会見で「来年以降の買い入れ方針を秋に検討する」と述べました。

つまり、テーパリング自体は既定路線であるもののその議論を本日行うか来月以降なのかということが市場参加者は注目していることになるのですが、端的に議論されればユーロ買い、されなければユーロ売りとして反応すると考えられるものの、最終的には年内どこかの段階で議論しないと来年1月以降の方針を決められません。買われても売られても50ポイント程度の反応に留まる可能性が高いのではないかと見ています。そして、議論の有無については7:3で議論されると考えています。

もうひとつのユーロの水準ですが、これは前回の理事会議事録にテーパリングの反応でユーロ高が強まることの懸念に言及されていたいっぽうで、ジャクソンホールではドラギ総裁はその点に触れなかったということが両方向で市場参加者を慌てさせる動きに繋がったのですが、ECBを構成するユーロ圏は19カ国もある点は重要です。ドイツのような優等生はユーロ高で構わない(実際にそう言っている)でしょうが、多くの国にとっては景気回復にユーロ安を頼っている面が少なからずあります。

つまり全ての国に対して責任を持つ総裁として、ましてや元イタリア中銀総裁の立場としてユーロ高を懸念とは簡単には言えないのだと思います。ただ、議論されていることも事実ですから、会見でその点を聞かれたらなるべく穏やかな表現で議論はされたといった発言につながるかと思います。こちらについてはやはり7:3で議論されると考えていますので、反応としてはユーロが売られる可能性が高そうですが、やはり50ポイント程度の反応ではないかと思われます。

時間差で出て来るとその都度市場参加者、特に欧州勢ははしゃぐ傾向がありますので、動き次第では、発表前の水準から上下に70〜80ポイントの振れは起こり得るものの、最終的にはイベント通過とこれまでのトレンドを継続となる可能性が高く、押し目があれば絶好の買い場提供イベントとなると半分期待しながら夜を待つこととします。

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