ユーロ小幅下落 ジャクソンホール前のポジション調整か
ユーロは昨晩、トランプ大統領の前日のメキシコ国境壁発言で米金融市場が混乱しドルが下落したために一時対ドルで1.1823まで上昇しました。
その流れで本日東京時間もユーロドルは序盤は1.18台前半で取引が始まりましたが、各国の中銀関係者が集うジャクソンホールでの経済シンポジウムを前に対円、対ユーロでポジション調整のドルの買戻しが入り、夕刻1.18割れのレベルまで反落しています。
本日米国時間に始まるカンザスシティ連銀主催のジャクソンホール会議の今年のテーマは「ダイナミックなグローバル経済の促進」。25日にFRBイエレン議長、ECBドラギ総裁の講演が相次いで予定されており、市場はその内容を確認するまでは動くに動けない状況です。近年中銀の金融政策に対するメッセージ発信の場となりつつあるジャクソン会議ですが、市場の注目が集まっているだけに逆にここでは新味のある発言を避けるのではないかとの見方もでています。
一方で昨晩はECB政策メンバーのハンソンエストニア中銀総裁が「ユーロは大きな変化とは思われないコリドー内で動いている」「多数の明るいニュースが流れた現在において欧州に対する見方が明るくなったと市況が認識しそのように反応しても驚きではない。そうした状況は通貨を若干強くする。」と発言、ドイツ連銀のバイトマン総裁も独紙のインタビューで「ユーロ高は景気回復を反映したものだ」と発言したと伝えられており、前回ECB理事会議事要旨でのユーロ高懸念議論のインパクトはやや薄まった印象。
ユーロドルは本日も21日移動平均線(1.1781)近辺での取引が続いていますが、ただ時間の経過とともに高値の下降トレンドを脱しており、やや底堅い印象。
19:00現在は1.1790レベルで取引されていますが、このまま横ばいで終日取引されれば膠着相場からの本格離脱の兆しともなりうる位置どりです。
今晩EU圏に重要な指標等の発表はなし、米国サイドは新規失業保険申請者数、中古住宅販売等の発表があります。ドラギ総裁の講演は日本時間明後日8/26未明4:00からの予定です。序盤の欧州株価指数先物は概ね上昇。
オーダー/ポジション状況
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