<< 東京市場の動き >>
24日の東京市場は、ややドル高・円安。NY時間に注目材料を控え、基本的には様子見ムードが強いなか、調整と思しき散発的なドル買戻しが観測されている。
109.00-05円で寄り付いたのち、当初は円買い優勢。109円を割り込み、108.85円レベルの日中安値を記録した。しかし、そのレベルから切り返すと、109.35-40円まで値を上げ、16時時点でも109.30-35円の日中最高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか南アフリカランドは前日のNY大引けを挟んだ本日早朝に乱高下、また東京の午後にはNZドルが対円で大きく値を崩す展開をたどっていた。
一方、材料面としては、聯合ニュースが「韓国政府、北朝鮮の挑発自制を評価」と報じ、アジアの地政学リスク後退をうかがわせる反面、米CNNは「オランダにおいて、テロ警戒で米ロックバンドの公演が中止に」と報じており、世界的な地政学リスクの後退、テロ警戒を払しょくするまでには至らなかった。
<< 欧米市場の見通し >>
前述したように、米朝間の緊張といった北朝鮮リスクは後退した感があるものの、欧州のテロ発生リスクはむしろ増幅している感を否めない。結果、地政学リスクへの警戒感を背景した円買いリスクはくすぶることになり、ドル/円の上値を引き続き抑制しそうだ。
また、トランプ米大統領による政権運営不安も根強いが、本日のNY時間から注目のジャクソンホール会合が実施される見込み。もっとも注目されているイエレンFRB議長やドラギECB総裁の講演は明25日に実施されるものの、期待感からドルが先行する格好で買い進められても不思議はないだろう。短期的にはドルの上昇リスクが高い気もしないではない。
テクニカルに見た場合、8月以降は108.60-111.00円といったレンジを形成しているが、先週末18日以降の相場は108.60-109.80円といった1.2円ほどと、さらに狭いボックス圏を形成している感がうかがえる。前述したように、本日のNY時間は注目材料も控えているだけに、まずは足もとのボックス圏を放れることが出来るのか、放れるとすれば方向性はどちらか、といった内容を注視したい。
なお、1円強というレンジ取引はすでに1週間程度にわたっており、エネルギーが蓄積されている。したがって、解き放たれた場合には、予想以上に値が飛ぶ展開にも一応要注意。
一方、材料面を見た場合、7月の中古住宅販売件数といった米経済指標が発表されるほか、米国ファクターではなく英国の4-6月期GDP統計改定値発表を警戒する声も少なくない。
しかし、もっとも注意を要するものは、やはりジャクソンホール会合になろう。ヤマ場は明25日ということだが、各国から通貨当局者や要人が集まるだけに、伝えられる発言や報道が相場の波乱要因となる可能性も否定出来ない。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.80-110.00円。ドル高・円安方向は、昨日高値の109.80-85円が最初の抵抗で、抜ければ7月高値を起点とした直近下げ幅の23.6%戻しに当たる110円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の108.85円レベルの攻防が注視されるものの、割り込んでも108.60-65円、年初来安値108.13円など108円台にサポートは多い。ドルは底堅いイメージだ。(了)
オーダー/ポジション状況
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