トルコリラ円レポート月曜版(2017年7月31日)

先週は上記のリラ安の動きがいきなり週初24日欧州市場で起きましたが、きっかけとなったのはノーケアだった住宅販売。

トルコリラ円レポート月曜版(2017年7月31日)

トルコリラ円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は7月安値の31.03を試しやすい流れに転じてきているものの、一気に抜けることも考え難いため、「31.10レベルをサポートに、31.80レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が30.98レベル、高値が31.59レベルと、一気には抜け無かったものの7月安値を更新する動きとなりました。

先週は上記のリラ安の動きがいきなり週初24日欧州市場で起きましたが、きっかけとなったのはノーケアだった住宅販売。前回の+1.5%(前年比)から、−8.1%と大きくマイナスの数字となったことでトルコリラが対ドルで売られ、結果としてトルコリラ円も安値更新の動きとなりました。

私自身もまったく注目していなかったため、何が起きているのかわかりませんでしたが、調べてみると住宅販売の指標が大きく悪化したことによるリラ安とのこと、予想も出ていなかったためどの程度が妥当なのかはわからないものの、ここまで大きくマイナスだと明らかに悪いということだけはわかるので、一時的トルコリラに売りが入ったということなのでしょう。

ただ、その後の動きはトルコリラが急反発、すぐに発表前の水準に戻すと週後半にかけては比較的底堅い値動きとなっていました。注目度の低かった数字に反応しすぎ、その後ポジション調整で戻したという後講釈しか出来ません。また先週は27日に一連の政策金利が発表されましたが、すべて現状維持と変化なし。これは予想されていたこともあって目立った動きは出ませんでした。

今週は、31日に貿易収支、1日に製造業PMI、3日にCPIが重要度が高いと思われる経済指標ですが、数字次第ではどれも先週のように動く可能性はあります。最近は政情も良くも悪くもエルドアン独裁で安定していますし、経済面でも落ち着きを取り戻しつつありますから、先週同様に反応が見られたとしても一時的な動きに留まる可能性が高く、注目は金曜の米国雇用統計に集まっていると考えられます。

先週は、安値更新後にすぐに戻したこともあってチャート自体も大きな変化とまでは行かないのですが、その後の動きで特徴的な面もありますので、いつもの時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円時間足

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円時間足

ドルトルコリラ(中段)もドル円(下段)も紫の点線で示したレジスタンスラインの下でドル安の流れとなっているのが現状で、これまではドル安のリード役がユーロ高でしたが、先週後半辺りからリスクオフの円買いへとバトンタッチしてきた感があります。今週のドル円は米国雇用統計に注目が集まっていますが、週報にも書いたとおりドル円を取り囲む材料は円高要因が多いことから、引き続き円高の動きが気になるところです。

そうしたバイアスをかけてトルコリラ円に目を向けると、ドルを介在してはっきりと下方向感がありませんが、先週初にトルコリラ売りが出たこともあって、現在はピンクの点線で示した下降チャンネルの中での値動きをしていると見ることができます。また黄色のラインマーカーで示したのは31.60レベルですが、ここ1ヶ月ほどこの31.60を境に上か下かで推移していることが多いと感じています。

先週はこの31.60がサポートとなり、金曜に下回ると一気に7月安値へと動意づきましたが、その後の戻しでは31.60で何度も上値を抑えられる動きとなっています。金曜の上げでは31.60までは戻しきらず、レジスタンスラインで止められる結果となりました。

今週もこの31.60よりも下での推移を考えたほうが妥当だと思われますが、先週初に安値を付けたという事実も軽視すべきではなく、きっかけが米国雇用統計によるものとなるかどうかは別としても、テクニカルにはあらためて31円の大台をトライする流れが濃厚です。

今週は引き続き上値の重たい流れを考えて、30.90レベルをサポートに、31.50レベルをレジスタンスとする流れを考えておきます。

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