豪州政策金利予想
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想(7月3日15時00分現在)
現行1.5%→1.5%で据え置き予想 エコノミストのレンジなし(全員1.50%)
明日(4日)に豪州中銀の政策金利が発表されます。
今回も引き続きエコノミスト全員が1.50%の据え置き予想となっています。主な理由として、1Q消費者物価指数(+2.1%)が中銀目標のインフレレンジ内(2〜3%)に入ったことや、雇用改善が継続し、住宅の回復が見られるなどを挙げています。また懸念されていた1QのGDP+1.7%は、中銀が今後の成長見通しを3%(下記要旨内)に沿ったものになるとの予測に、エコノミストはあまり先行き懸念を置いていない様です。
@ 今回、先月の状況と大きく違うのは豪ドル高が進んでいることで、この辺りの先行き見通しについてのコメントがどの様にでるかが注目されます。
A もう1つは依然として、今年8月〜9月に利下げを予想(0.25%下げ)するエコノミストが少数ながらいます。豪ドル高のデフレを指摘する内容ですと、この連想に入るかもしれませんので、少しケアしておいた方が良さそうです。
前回の中銀要旨(6月6日付)を抜粋すると
「…本日の会合で、委員会はキャッシュレートを現行の1.50%に据え置くことを決定した。
(中略)
国内では、鉱山関連投資の減少に伴う経済を牽引するセクター移行はほとんど終わってきた。企業の状態は改善し、稼働率も上昇している。企業投資も鉱山関連投資の減少を受けない位に国全体で上昇してきた。年末のGDPは3月末期に予想した成長率になると期待されている。先行きみても経済成長は緩やかに拡大している。今後2〜3年でGDPは3%を越える水準になると予想している。
労働市場は依然強弱混合している。雇用は、総労働時間が弱いながらも、ここ数か月で拡大傾向を続けている。賃金の伸びは依然弱く、この傾向は続くだろう。インフレは経済成長に連れて、緩やかに上昇してくと予想している。弱い賃金は家計消費を抑制している。
先行きは低い金利水準で下支えを続けて行く。2013年以降の豪ドル安は鉱山投資ブームからの移行期に経済を支えた。豪ドル高はこの調整を複雑にしてしまう。
住宅市場の改善は幅広い地域に広がっている。価格は幾つかの地域ではかなり上昇した。他の地域では価格は下落した。東側の都市ではアパートの追加供給も計画され、今後数年間は上昇の流れにあるが、賃貸住宅の伸びは20年間では最も低いものとなっている。
住宅債務の伸びは家計収入の伸びよりも大きくなっている。最近の調査では高水準の債務リスクを指摘している。借入金利は上昇気味で、とりわけ住宅投資家の借入金利が上がっている。
現在、利用できる情報を基に、委員会は現状のキャッシュレートを据え置くことと判断した。これにより持続的成長に繋げ、目標インフレに到達できると見ている。
(要旨以上)
(注)豪州中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
次回金融政策発表は8月1日(火曜日)に予定されています。
政策金利推移(6月末まで)
オーダー/ポジション状況
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