ユーロドル 小動きの後、欧州時間に急上昇(6/27夕)

昨晩の欧米市場で1.12台の維持に失敗したユーロは、本日東京時間は1.1180から1.1200にかけて小動きの中じり高に推移しました。

ユーロドル 小動きの後、欧州時間に急上昇(6/27夕)

ユーロドル 小動きの後、欧州時間に急上昇

思わぬドラギ総裁の「タカ派」発言でユーロ急伸

昨晩の欧米市場で1.12台の維持に失敗したユーロは、本日東京時間は1.1180から1.1200にかけて小動きの中じり高に推移しました。
しかし夕刻欧州時間にECBのドラギ総裁がECBフォーラムの開幕演説で、「幅広く力強いユーロ圏の景気回復が見られる、デフレ圧力はリフレに変化した」と発言。また、緩和継続の必要性とインフレの腰の弱さを指摘しながらも、「インフレを押さえつけている要因は概して一時的なもの」であり、「引き締めるのではなくスタンスを変えないために政策を変更する可能性はある」とも述べ、この部分も、政策スタンスを維持するために資産買い入れ額や金利を変更する事は有り得ること、しかも前提条件のインフレ抑制要因は恒久的なものではないと市場は解釈、ユーロが急上昇しました。

ユーロ再び1.1300のターゲットが視野に

17:00過ぎにこの発言が伝わると、それまで1.1185レベルで取引されていたユーロドルは1.1250を越えて上伸、日本時間18:40現在は1.1260近辺で取引されています。
ユーロ円もドル円が本日やや円安気味に推移している事もあり、ユーロ高が加速、125円台後半での動きとなっています。

先週半ば以来着実に下値を切り上げてきたユーロドルは、ここへ来てついにこのところ頭を抑えてきた21日移動平均線(本日現在は1.1206あたり)を上抜ける動きとなりました。
ユーロ買いの勢いがあり1.1250を越えてきたことから当面のターゲットとして、年初来高値1.1296、昨年11月の「トランプスパイク」1.1300が視野に入ってきました。

深夜のイエレン議長講演待ちで、まだ一波乱の可能性あり

一方で今晩は深夜2:00にイエレンFRB議長の講演が予定されている他、他のFRB要人の発言や、米経済指標も23:00の消費者信頼感指数をはじめ、ケースシラー住宅価格指数、リッチモンド連銀製造業指数などもあり、特にイエレン議長がこれまでのややタカ派的なスタンスを再度強調した場合には、ドル買いユーロ売りとなる可能性もあり、やや波乱含みです。
序盤の欧州株価指数先物はユーロ急伸を背景に弱含んで始まっています。

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