ポンド、ザラバのギャップ (2017年6月9日)

選挙直後の英紙のヘッドラインには「メイ首相、ギャンブルに負ける」といった具合で英選挙速報が大ニュースとなっています。

ポンド、ザラバのギャップ (2017年6月9日)

ポンド、ザラバのギャップ

選挙直後の英紙のヘッドラインには「メイ首相、ギャンブルに負ける」といった具合で英選挙速報が大ニュースとなっています。

当初圧勝と言われていた与党保守党は選挙戦終盤の労働党の追い上げで過半数さえも取れないとの見方となっていました。本日日本時間午前6時の投票終了直後に発表された出口調査では、総議席数660に対して、保守党が改選前330から314議席へと減少、いっぽうで労働党が改選前229から266へと大幅に議席を伸ばす予想が出ました。

以下の60分足チャートをご覧いただくとわかりますが、この結果を受けポンドは急落。NY終値1.2950から発表直後には1.2713まで下げ、その後1.2828まで反発したものの1.2692へと反落、非常に荒っぽい値動きを見せています。

            ポンドドル時間足

            ポンドドル時間足

さて、為替取引は24時間取引であり週末でも無いのに何故ザラバでここまで大きなギャップを空けることになったのか、お分かりでしょうか。

今回は、投票時間締め切りが午前6時とNY終値と一致していたこと、また投票に影響を与えないよう出口調査の結果が投票締め切り後の発表となっていることから、終値と始値にここまでのギャップが空くことになったのです。これは選挙に限らず、一般の経済指標でもあり得ることで、情報ベンダー各社は指標発表前に、リリースは〇日〇時〇分以降と注意書きが付いた指標を予め得ています。私も発表後にそうした原稿を見たことがありますが、発表時刻と同時にポーンと結果が出せる仕組みはそこにあります。

もし、この取り決めを破って先に出そうものなら、二度ともらうことが出来なくなるため、各ニュースベンダーともそのあたりは慎重の上に慎重を重ねて情報を扱っています。最近でこそ見ませんが、以前は稀に事前に出てしまったこともありましたが、おそらくデスクの首が飛ぶくらいの処分があったものと思われます。

本日はFXのような24時間取引でもザラバでギャップが空くことがある背景について書いてみました。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る