ポンド円は一段安か
来週8日の英国選挙を前にポンドが荒っぽい動きをしています。
メイ首相は当初与党保守党が選挙で圧勝し大きく議席を伸ばすとの前提で前倒し選挙を決定したわけですが、直近の世論調査では圧勝どころか議席を減らす可能性が指摘され過半数をも割り込むと予想されています。
昨日の「タイムズ」に掲載されたユーガブ(世論調査最大手)の調査によると以下のようになっています。
現状 予想
保守党 330 → 310
労働党 229 → 257
全議席数が650ですから過半数は326、もし310の予想通りになるとすれば、選挙決定時に予想されていた圧勝というのは何だったのかという印象ですが、今回のユーガブの調査は5万人を対象にしたとのことですから、当たらずとも遠からずではないかと考えられます。というのも。英国の世論調査は前回2015年の選挙、そして2016年のEU離脱国民投票と大きな政治イベントを2回続けて外してきたことから、逆に如何に精度を高めるか努力してきたはずです。
実際に労働党の公約は極端なものが多いとはいえ若年層の支持を伸ばしており、いっぽうで高齢者介護の本人負担増の評判が悪くの公約修正を迫られた保守党は、着実の予想議席数を減らしていて、来週投票日にはかなりの接戦が予想されることとなっています。労働党と他の政党が組むことで過半数を制すれば、メイ首相ではなく労働党党首のコービン首相誕生の可能性も出てきました。
いずれにしても政治的な安定という思惑から買われてきたポンドは、今後の展開次第では大きく値を崩す可能性があることに留意しておく必要があります。ポンド円日足チャートをご覧ください。
チャートを見ると昨年12月と今月との148円台で形は歪んでいるもののダブルトップをつけたようなパターンとなっています。現在の水準は4月安値(135.61)と5月高値(148.11)とのちょうど半値の水準ですが、一段安を考えると61.8%押し(赤のライン)の140.39レベルが最初のターゲットとなります。その下には5月の下げの逆N波動(ピンクのライン)から127.2%(161.8%の平方根)フィボナッチ・エクスパンションとなる139.45も十分視野に入ります。
いずれにしても、140円の大台前後は4月に大台を上回ってから大きく買われた水準とも一致しますので、ターゲットとされやすい水準と言えるでしょう。
チャートを見ると昨年12月と今月との148円台で形は歪んでいるもののダブルトップをつけたようなパターンとなっています。現在の水準は4月安値(135.61)と5月高値(148.11)とのちょうど半値の水準ですが、一段安を考えると61.8%押し(赤のライン)の140.39レベルが最初のターゲットとなります。その下には5月の下げの逆N波動(ピンクのライン)から127.2%(161.8%の平方根)フィボナッチ・エクスパンションとなる139.45も十分視野に入ります。
いずれにしても、140円の大台前後は4月に大台を上回ってから大きく買われた水準とも一致しますので、ターゲットとされやすい水準と言えるでしょう。
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