豪ドル/円、短期は一旦底打ち、中期は弱気。
イベントリスク(地政学的リスク、フランス選挙)が消化されて市場にはやや安心感が広まっており、次の関心はアメリカの政治、経済に移りつつあります。世界経済が回復基調にある中でオーストラリア経済もまた好調さを維持していますが、引き締めに転ずるほどの過熱感も見えないことから中央銀行は現在のキャッシュレートを引き続き据え置く姿勢を変えていません。一方為替相場は対米ドルでは豪ドル弱気の流れが継続中ですが、対円では中期的な下値抵抗に一旦跳ね返されて小反発に転じています。
チャートを見ると、日足はフランス大統領選の第1回投票の結果を受けて週初に大きく上寄りしましたが、週央を過ぎても84円台の壁を乗り越えられずに揉み合いとなっています。一方で、82.23に位置する200日移動平均線を守りきって反発に転じており、4/19に付けた81.49で一旦底打ちした可能性が点灯しています。しかし、対ドルでトレンドが弱い状態にあることから、底打ちを確認した場合でも豪ドルの急伸にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は83.70-80に、下値抵抗は82.70-80、82.00-10にあります。21日移動平均線は83.21に位置しておりこれに絡んで推移していますが、84円台超えに日足の実体を乗せて来れば短期トレンドが変化して下値リスクが後退します。
一方直近の週足は値幅の小さい寄せ線に近い形の足で終えていますが、81.78に位置する62週移動平均線を守って越週しています。今週は、週初から上寄りのスタートとなっていますが、2月に付けた88.16を直近高値として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この週足の上値抵抗が86円台後半にあること、31週移動平均線が83.72に位置しており、これを上抜け切れていないことから、下値リスクがより高い状態に変わりありません。一方で、81.78に位置する62週移動平均線には一旦跳ね返されており、中期的な下値抵抗を守ったこと、また、これを下抜けた場合でも80.00前後には長期的な下値抵抗ポイントが控えていることから、現状下での下値余地もまだ拡がり難いと見られます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、83.70-80、84.60-70に、下値抵抗は82.00-10、80.50-60にあります。31ヵ月移動平均線は86.85に位置しており、長期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
豪ドル/円【週足】:(4/26現在31週移動平均線は83.72にありこの下に入り込んで下値リスクを残した状態に、62週線は81.78にありこれに跳ね返されて反転の可能性が点灯中。)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2017.05.01
豪州政策金利予想(2017年5月1日)
明日豪州中銀の政策金利が発表されますが、前回に続き今回もエコノミスト全員1.50%の据え置き予想となっています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。