A$円、短期トレンドは弱気の流れ
オーストラリア経済は、持続的な拡大基調を変えていません。世界経済の先行きに明るさが見え始めていることや、鉱山関連に回復の兆しが窺われることも好材料となっていますが、中銀は豪ドル相場の上昇については経済効果を抑えるとして引き続き警戒する姿勢を崩していません。ファンダメンタルズ面からは豪ドル売り要因に乏しいもののトランプ大統領の公約実行能力が問われる動きが強まっていることから、リスク回避的な動きには引き続き注意が必要です。
チャートを見ると、日足は3/28に付けた83.83を直近安値として反発余地を探る動きに転じており、83.80〜84.00にあった強い下値抵抗を守った形となっています。短期的には一旦底打ち、反転の流れに戻してもおかしくありませんが、3/21の大陰線が短期トレンドに変化を生じさせており、短期トレンドは87円台に日足の実体を戻さない限り、下値リスクがより高い状態にあります。日足の上値抵抗は86.10-20に、下値抵抗は83.90-00にありますが、84円割れで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は86.15に位置しており、短期トレンドは豪ドル弱気の流れにありますが、120日、200日線はそれぞれ84.38と81.69に位置しており、中期トレンドは強気の流れを維持しています。
一方週足を見ると、実体のやや大きい陰線引けとなり、単体では下値リスクが高く続落に警戒が必要なものです。今週は週初から下寄りのスタートとなりましたが、83.80〜84.00にあった下値抵抗には一旦跳ね返されて、反発余地を探る動きに転じています。しかし、上値を切り下げる流れにあることから、この陰線の実体(寄り付き:86.83)をしっかり上抜けて越週しない限り、上値余地も拡がり難い状態にあります。週足ベースで見た強い上値抵抗は87.10-20に、下値抵抗は84.00-20にありますが、84円割れで越週した場合は82円方向への一段の下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は83.05と81.76に位置しており、中期トレンドは豪ドル強気の流れを変えていませんが、31ヶ月移動平均線が87.28にあり、今月の上値トライでもこれを上抜けきれずに反落しており、下値リスクがやや高い形となっています。
豪ドル/円【週足】:(3/29現在31週移動平均線は83.05に62週線も81.76にあり、短・中期トレンドは豪ドル強気の流れにある)
オーダー/ポジション状況
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