日経平均大幅安、ドル円も一段の下押し
昨晩のNYダウ下落を受けて本日の東京市場でも日本株はほぼ全業種で下げました。
日経平均の終値は前日比414円下げて19,041円、米株が軒並み下落した後の相場で特段の買い材料のない日本株にはなすすべがない状況となりました。
ドル円は、海外市場では踏みとどまった111.50を下抜け、欧州市場が始まって111円前半での取引となっています。
本日財務省が発表した2月の貿易収支の速報値は8,134億円の黒字となり、市場予想8,072億円をやや上回り二ヶ月ぶりの黒字となりましたが、黒字幅はアメリカ向け自動車部品輸出等の伸びで7年ぶりの大きさとなりました。
日中は北朝鮮が再度ミサイルを発射した(ただし打ち上げに失敗)模様との報道もあり、どちらも当然ながら円売り材料とはなりませんでした。
尚、夕刻日銀の黒田総裁は衆議院の財務金融委員会での質問に答え、G20の貿易に関する声明文の変化はあったものの、G20が自由貿易から保護主義に変化したとは感じられなかったこと、また、米国からを含めて日本の金融政策を懸念するような発言はなかったこと等を説明しています。
米国発の突然の春の嵐に翻弄される各国金融市場ですが、いまのところ嵐のおさまる気配はありません。昨年11月以来不思議なくらいの持続性を見せたトランプラリーの、実質初めてとも言える調整局面ですので、それなりの深さは覚悟する必要がありそうです。
今晩米国株が下げ止まるか否かに注目ですが、明日のオバマケア改廃法案の帰趨を確認するまではあまり楽観はできない状況です。
ドル円は現在昨年安値の99.02を基点とした高値118.66からの38.2%戻し111.16近辺で推移。これを下抜けると大統領選直後の安値101.20からの半値戻し109.93、昨年安値からの半値戻し108.84、現在108.15近辺の200日移動平均線あたりがサポートとして意識される水準です。
今晩米国では22:00 米国1月住宅価格指数、23:00 米国2月中古住宅販売件数、23:30 米国週間原油在庫等の指標の発表がありますが、すべてが逆風の中、昨晩わずかに反発した原油先物相場にかかわる週間原油在庫は注目されます。
序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面安、日経平均先物も欧州時間に入ってさらに下げ幅を広げています。
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