東京市場の動き
22日の東京市場は、値幅そのものは決して大きくなかったが、ドル売り・円買いが優勢。とくに終盤にかけてはドル売りが加速すると、111.30円近くまで値を下げ、そのまま戻りらしい戻りもなくドルの安値圏で欧米時間を迎えている。
前日欧米時間の流れを継ぎ111.70円レベルで寄り付いたあと、しばらくは111.40-111.80円といったボックス圏で一進一退。早い時間帯に、メスター・クリーブランド連銀総裁から「3月利上げを支持した。一段の利上げが必要になるだろう」との発言が聞かれたものの、一方で「全FOMCで利上げを予想しない」とのコメントもあり、影響は相殺された格好となった。
その後も、「北朝鮮がミサイルを発射した」との報道があり、リスク回避の動きでわずかに動意づくも、こちらも共同通信が「発射は失敗に終わった」としたことなどから、やはりインパクトは限られたものに留まっている。
ただ、日経平均株価が400円を超す大幅安で大引けるなか、早出の欧州勢が取引に参加し始める終盤にかけて再びドル売り・円買いが強まると、それまで割り込めなかった111.40円を割り込み111.30円前後まで軟化。結局、16時時点では111.40円前後と、日中の最安値圏で推移している。
欧米市場の見通し
ドル/円の基本的なリスクは下向きで、このあとの欧米時間は、ドルの下値余地を探る展開が予想されている。ただ、ポジション的にはさすがにドルロングも解消したとみられることなどで、取り敢えず一旦は下げ止まりそうとの見方も少なくないようだ。
テクニカルには、「なかなか居心地がよく、しばらく揉み合う」と予想していた112円台をあっさりスルーして下落しただけでなく、2月安値の111.59円も下回る水準での推移となっている。ドル安方向にバイアスがかかることは間違いないものの、チャートをみると111円前後は昨年のドル安値98.65円を起点とした上げ幅のフィボナッチ38.2%にあたるなど、かなり重要なテクニカルポイントだ。したがって、一本調子に割り込むことはなく、111円の手前で一旦下げ止まり揉み合いとなる、との指摘も聞かれていた。
なお、「本日」に限定した話ではないが、週足・一目均衡表の雲の上限が111.20円レベルに位置しているため、同レベルを維持できるかどうか、早くも今週末のNYクローズレベルを注視する向きが観測されている。
オーダー/ポジション状況
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