豪州2016年4QGDP結果
1日発表された2016年第4四半期GDPは従前の予想を上回り、前期のマイナスから立ち直りました。
前期比伸び率…+1.1%(予想+0.8%)
前年比伸び率…+2.4%(予想+2.0%)
尚、第3四半期は、前年比+1.8%→+1.9%へ上方修正されました。
豪州統計局の発表内容を見ますと、
第4四半期GDPは、GDP構成20業種中15業種がプラス貢献し、特に強かったのは鉱山関連・農業・林業と漁業などが挙げられます。
また家計消費支出はGDP伸び+0.5%の貢献をしました。純輸出は+0.2%の貢献となっています。特に12月期の貿易収支黒字+9.1%の伸びたことや石炭や鉄鉱石価格の上昇などが貢献しています。
四半期の伸び(緑の棒線)と前年比伸び(黒の折れ線)
(出所:豪州統計局)
GDP公表内で、懸念材料と思われるのは、下図の家計貯蓄率の低下があります。第4四半期は貯蓄率が5.2%となり、2008年12月期をピークに下降トレンドが継続しています。まだ2008年以前との比較では良い数値を保っていますが、ここ数年間の失業率改善で前向きな消費がでていると思われます。将来、雇用が悪化していくと、この数値がどの様になるか注目されます。尚、最終需要が季節調整済数値で年率+2.8%になっているので、裏付けられていると思われます。
貯蓄率(出所:豪州統計局)
豪ドル/米ドルの相場は発表前に1豪ドル=0.7645〜50米ドル付近で推移していましたが、発表後には0.7700米ドル手前まで上伸し、0.7710〜20米ドルの抵抗線を越えることができませんでした。現在は0.7660米ドル付近で推移しており、結局、0.7610〜0.7720米ドルレンジ内に収まっています。豪ドル自体は上昇トレンドを維持していますが、まだシカゴポジションや米国の早期利上げ観測に上値を抑え込まれている感じです。(3月1日15:00、1豪ドル=0.7661米ドル)
オーダー/ポジション状況
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